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- 【企業所得税】繰越欠損金に関して
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 中国の繰越欠損金に関して、上海市税務総局がQ&A形式で解説しています。企業所得税の確定申告書の別表や四半期申告での取り扱いまで多岐にわたり、繰越欠損金を理解するために重要な情報が満載です。ぜひご覧ください! 目次: Q1:繰越欠損金とは、何ですか? Q2:企業所得税の四半期申告において、繰越欠損金との相殺はできますか? Q3:設立準備期間を赤字年度として扱うことができますか? Q4:企業が清算する場合、繰越欠損金を使用することはできますか? Q5:税務当局が企業の過年度納税状況を調査した際に、加算調整された課税所得の増加分を繰越欠損金と相殺することはできますか? Q1:繰越欠損金とは、何ですか? A:まずは税務上の損失から解説します。税務上の損失とは、「企業所得税実施条例」第10条によると、事業年度の収入総額から不課税収入、免税収入および各種控除項目を差し引いた後の課税所得がゼロより小さい(マイナスとなる)金額であることを言います。 税務上の損失は、その発生年度の翌期以降に課税所得が生じた場合に、課税所得と相殺することで課税所得を減額できます。この相殺できる期間を繰越期間と呼び、また繰越される税務上の損失を繰越欠損金と呼びます。 (※中国の繰越欠損金と繰越期間に関する記事 はこちら) さて中国では、税務上の損失が生じた場合または課税所得と相殺する場合、企業所得税の確定申告において、別表の「企業所得税繰越欠損金明細書」(A106000)を作成する必要があります。これより当該別表は税務上の損失の発生や相殺を一元管理する資料にもなっています。 なお、当該別表を作成する際は、「損失は発生年度順に記載し、利益が生じた年は先に発生した損失から相殺する」という原則に従って作成します。 Q2: 企業所得税の四半期申告において、繰越欠損金との相殺はできますか? A:企業所得税の四半期申告までに、前年度の確定申告をすでに完了している場合は、前年度までに生じた繰越欠損金との相殺ができます。 相殺する際は、四半期申告書の第9行目「控除:前年度までの欠損金」の欄に対象の金額を記入する必要があります。(下記画像の赤枠) (MTAC加筆)実務上は、企業所得税の四半期申告までに前年度の確定申告が完了していない場合、四半期申告書の第9行目「控除:前年度までの欠損金」の欄に対象の金額は表示されません。通常、各種申告書の作成は税務当局が一元管理するオンライン税務局で行いますので、前年度の確定申告が完了していれば、その内容は四半期申告書にも反映されます。 Q3:設立準備期間を赤字年度として扱うことができますか? A:生産または業務を開始した年が、その企業にとっての損益計算の開始年です。生産または業務を開始する前の準備期間に発生した費用は、当期の損失として計上はできません。企業は、生産または業務を開始した年にそれらを一括で控除するか、または長期前払費用として少なくとも3年間を下回らない期間で償却できます。 根拠規定: 企業所得税に関する若干の課税問題の実施に関する国家税務総局の通知(国税函[2010]79号) Q4:企業が清算する場合、繰越欠損金を使用することはできますか? A:企業が清算する場合、前年度までに生じた繰越欠損金との相殺ができます。 根拠規定: 企業の清算における企業所得税の処理に関する若干の問題に関する財政部国家税務総局の通知(財税[2009]60号) Q5:税務当局が企業の過年度納税状況を調査した際に、加算調整された課税所得の増加分を繰越欠損金と相殺することはできますか? A:税務当局が企業の過年度の納税状況を調査した結果として課税所得が加算調整された場合、その企業の繰越欠損金について、企業所得税法に基づいて相殺することが認められる場合には、加算調整された課税所得をその繰越欠損金で相殺できます。繰越欠損金と相殺した後に、なおも課税所得が残っている場合は、企業所得税法の規定に基づき企業所得税額を計算し納付する必要があります。 根拠規定: 過年度欠損金を調査により加算調整された課税所得により充当する処理に関する国家税務総局の公告(国家税務総局公告2010年第20号) MTACではクライアント様のご要望によりそった様々なサービスを提供しております。 ● 月次サービス記帳代行 ●月次の帳簿チェック ●中国子会社の法人設立、登記変更、撤退の手続き ●日本語、中国語の翻訳サービス ●中国会計税務に関するご相談サービス まずはお気軽に、ご相談ください。(日本語、中国語どちらでもOK)
- 【個人所得税】中国国外で得た所得の申告と納税について
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 中国法人から中国国外の企業に派遣されたり、中国国内の居住者個人で中国国外に資産がありその資産を運用しているなど、中国国内の居住者が中国国外で所得を得ることが日常的になってきたものと感じています。 そこで今回は、上海市税務総局による中国国内の居住者個人が中国国外で所得を得た場合の申告や納税について解説を紹介いたします。 目次: 1.中国国外を源泉とする所得の種類 2.中国国内源泉所得との合算の要否 3.中国の外国税額控除について 4. 外国税額控除を利用する際の添付資料 1.中国国外を源泉とする所得の種類 財政部および税務総局による「国外所得に関する個人所得税の政策に関する」公告(財政部税務総局公告2020年第3号)によると、 当該規定の対象となる中国国外所得は個人所得税の課税対象です。 当該規定による中国国外を源泉とする所得の種類は、以下の通りです。 (1) 中国国外で就労、雇用、契約履行などの役務を提供したことにより得た所得。 (2) 中国国外企業およびその他の組織が支払い、かつ負担する原稿料による所得(印税収入)。 (3) 中国国外での使用を許可することで得た各種特許ライセンスによる所得。 (4) 中国国外で従事する生産または事業活動から得られた所得で、それらの生産または事業活動に関連する所得。 (5) 中国国外企業、その他の組織および非居住者個人から得た利息、配当による所得。 (6) 中国国外で使用する目的で賃借人に財産を貸し出すことにより得た所得。 (7) 中国国外の不動産の譲渡、中国国外企業およびその他の組織への投資により形成された株式、持分およびその他の持分資産(以下、持分資産)の譲渡、または中国国外におけるその他の財産の譲渡により得た所得。ただし、中国国外企業やその他の組織への投資により形成された持分資産の譲渡について、持分資産の譲渡前の3年間(連続する暦月36カ月間)のいずれかの時点で、投資先企業またはその他の組織の資産の公正市場価値の50%以上が中国国内の不動産から直接または間接的に生じている場合、その所得は中国国内を源泉とする所得となります。 (8) 中国国外の企業、その他の組織および非居住者個人が支払い、かつ負担する一時所得。 (9) 財政部、税務総局が別途規定を定めている場合は、関連規定に従って実施する。 根拠規定:財政部および税務総局による「国外所得に関する個人所得税の政策に関する」公告(財政部税務総局公告2020年第3号) 第一条 2.中国国内源泉所得との合算の要否 中国国外源泉所得のうち、所得の種類によっては中国国内で申告が必要です。 中国国内で申告が必要な所得に該当する場合、居住者個人は、「個人所得税法」およびその実施条例の規定に基づき、中国国内および中国国外で得た当期の所得に対して納税額を計算する必要があります。 (1)居住者個人が中国国外を源泉とする総合所得は、中国国内の総合所得と合算して納税額を計算する必要がある。 (2)居住者個人が得た中国国外を源泉とする事業所得は、中国国内の事業所得と合算して納税額を計算する必要がある。居住者個人が得た中国国外を源泉とする事業所得は、「個人所得税法」及びその実施条例の関連規定に基づき損失を計算し、当該居住者の国内または他国(地域)における課税所得と相殺してはならない。ただし、中国税法の規定にもとづき、同一の国(地域)を源泉とする以降年度の事業所得と相殺することはできる。 (3) 居住者個人が得た中国国外を源泉とする利息、配当所得、財産の賃貸による所得、財産の譲渡による所得および一時所得(以下「その他の分類所得」という)は、国内所得と合算せず、個別に計算して納税額を決定する必要がある。 根拠規定:財政部および税務総局による「国外所得に関する個人所得税の政策に関する」公告(財政部税務総局公告2020年第3号) 第二条 3.中国の外国税額控除について 居住者個人が一課税年度内で中国国外を源泉とする所得を得て、その所得の源泉とする国(地域)の税法の規定に従い所得税を納税している場合、 控除限度額の範囲内でその課税年度の納税額から控除できます。 控除限度額の計算式は以下の通りです。 (1) ある国(地域)を源泉とする総合所得に対する控除限度額=中国内外の総合所得に対して本公告第二条に基づき計算された総合所得の納税額×その国(地域)を源泉とする総合所得の収入額÷中国内外の総合所得の収入額 (2)ある国(地域)を源泉とする事業所得に対する控除限度額=中国内外の事業所得に対し本公告第二条に基づき計算された事業所得の納税額×その国(地域)を源泉とする事業所得の課税所得÷中国内外の事業所得の課税所得総額 (3) ある国(地域)のその他の分類所得に係る控除限度額=その国(地域)のその他の分類所得に係る税額で、本公告第二条に基づき計算した納税額 (4) ある国(地域)を源泉とする所得に対する控除限度額=その国(地域)を源泉とする総合所得に対する控除限度額+その国(地域)を源泉とする事業所得に対する控除限度額+その国(地域)を源泉とするその他の分類所得に対する控除限度額 根拠規定:財政部および税務総局による「国外所得に関する個人所得税の政策に関する」公告(財政部税務総局公告2020年第3号) 第三条 4. 外国税額控除を利用する際の添付資料 居住者個人が外国税額控除を申告する場合、特に規定がない限り、その税額に係る年分の国外の税務当局が発行する「納税証明書」、「納税領収書」または「納税記録」などを提出する必要があります。提出された納税証明書が要件を満たさない場合、税額控除は認められません。 納税者が「納税証明書」を提出できない場合、外国所得の確定申告書(または外国の税務当局が確認した納税通知書)および対応する銀行支払証明書を使用して、外国所得の税額控除を申請することもできます。 根拠規定:財政部および税務総局による「国外所得に関する個人所得税の政策に関する」公告(財政部税務総局公告2020年第3号) 第十条 MTACではクライアント様のご要望によりそった様々なサービスを提供しております。 ● 月次サービス記帳代行 ●月次の帳簿チェック ●中国子会社の法人設立、登記変更、撤退の手続き ●日本語、中国語の翻訳サービス ●中国会計税務に関するご相談サービス まずはお気軽に、ご相談ください。(日本語、中国語どちらでもOK)
- 【附加税】都市維持建設税、教育費附加、地方教育費附加の減税期間延長
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 2023年8月2日に、増値税小規模納税者、小規模企業、個人事業主に対して、『6税目、2費用』の減税期間を延長する発表がありました。『6税目、2費用』のうち、 都市維持建設税、教育費附加、地方教育費附加は増値税額をベースに課される税金であり、また印紙税は課税文書の対象範囲が幅広いため、減税期間の延長は多少なりとも対象者にとってプラスに働くのではないでしょうか。 旧規定 (財政部税務総局公告2022年第10号)との比較表も掲載していますので、ぜひご覧ください。 目次: ①対象者 ②対象の税目と費用 ③対象期間 ④比較表 ①対象者 今回の規定の対象者は以下の通りです。今回の規定は、旧規定 の延長にあたるためか特に変化はありません。 増値税小規模納税者(中国語で、増値税小規模納税人) 小規模企業(中国語で、小型微利企業) 個人事業主(中国語で、個体工商戸) ②対象の税目と費用 今回の規定の対象となる税目と費用は以下の通りです。新規定では、資源税に「水資源税を除く」とかっこ書きで明記された以外は、特に 変化ありません。 【税目】 資源税 (水資源税を除く) 都市維持建設税 固定資産税 都市土地使用税 印紙税(証券取引に係る印紙税を除く) 耕地占有税 【費用】 教育費附加 地方教育費附加 ③対象期間 今回の規定の対象期間は以下の通りです。 2023年1月1日から2027年12月31日まで ④比較表 旧規定と新規定との比較表です。旧規定では減税の対象範囲を50%の範囲内としていることに対して、新規定では半減して徴収すると明記しています。 旧規定(廃止) 新規定 変更点 財政部税務総局公告2022年第10号 財政部税務総局公告2023年第12号 対象期間 2022年1月1日から2024年12月31日まで 2023年1月1日から2027年12月31日まで 対象の税目と費用(新規定は、水資源税を除くことを明記) 【税目】 資源税 都市維持建設税 固定資産税 都市土地使用税 印紙税(証券取引に係る印紙税を除く) 耕地占有税 【費用】 教育費附加 地方教育費附加 【税目】 資源税 (水資源税を除く) 都市維持建設税 固定資産税 都市土地使用税 印紙税(証券取引に係る印紙税を除く) 耕地占有税 【費用】 教育費附加 地方教育費附加 減税の対象範囲 省、自治区、直轄市の人民政府は、それぞれの地域の実情とマクロ経済の調整の必要性に応じて、増値税小規模納税者、小規模企業や個人事業主に対して、資源税、都市維持建設税、固定資産税、都市土地使用税、印紙税(証券取引に係る印紙税を除く)、耕地占有税、教育費附加、地方教育費附加を50%の範囲内で減税できることを確定する。 半減して徴収する MTACではクライアント様のご要望によりそった様々なサービスを提供しております。 ● 月次サービス記帳代行 ●月次の帳簿チェック ●中国子会社の法人設立、登記変更、撤退の手続き ●日本語、中国語の翻訳サービス ●中国会計税務に関するご相談サービス まずはお気軽に、ご相談ください。(日本語、中国語どちらでもOK)
- 【企業所得税】事業年度の納付すべき税額の計算(2024年度版)
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 中国では、日本の法人税に相当する税金を「企業所得税」と呼びます。中国においても日本と同様に、法人には事業年度ごとの決算が義務付けられており、それに基づき企業所得税の確定申告を行う必要があります。 本ページでは、企業所得税の税額算出方法について詳しく解説しています。詳細については以下をご覧ください。 目次: 1.法人に課される税(「企業所得税」)の確定申告 2.納付すべき企業所得税額の計算 3.2024年度の優遇税制について 1.法人に課される税(「企業所得税」)の確定申告 中国では、日本の法人税に相当する税金を「企業所得税」と呼びます。中国においても日本と同様に、法人には事業年度ごとの決算が義務付けられており、それに基づき企業所得税の確定申告を行う必要があります。 企業所得税の確定申告の概要 企業所得税の確定申告とは、納税義務者が、事業年度終了日の翌日から5カ月以内、または実質的な事業終了日から60日以内に、企業所得税に関する法律・規定・規則およびその他の関連規定に従って、当該年度の課税所得額および納付すべき企業所得税額を計算し、確定申告書を作成・提出する手続きです。 一般的に、継続して事業を行っている企業においては、申告および納税の期限は翌年の5月末までとされています。 2.納付すべき企業所得税額の計算 課税所得額の計算と企業所得税額の確定 2024年度の確定申告書の主表のうち一部の項目を省略しています。 上表のE欄 課税所得額とは、税前利益を基準とし、「課税所得額調整表」に記載された加算調整項目および減算調整項目に基づき、それぞれ加算・減算を行った上で、繰越欠損金を控除した後の金額を指します(上表のE欄)。 ※「課税所得額調整表」について 「課税所得額調整表」とは、中国現地法人が会計上、費用または損失として処理した税前利益に対し、企業所得税法の規定に基づいて、損金として認められない費用や益金として課税対象となる項目を加味し、加算・減算調整を行うことで「課税所得額」を算出する明細書です。 これは、日本の法人税確定申告書における「別表四(所得の金額の計算に関する明細書)」に相当するものと考えられます。 なお、この明細書は、会計監査を担当する会計師事務所によっては、監査報告書の一部として発行される場合もあります。 上表のI欄 課税所得額が算出された後、その金額に企業所得税率を乗じて、企業所得税額を算出します。 近年、中国では企業所得税に関する各種の減税政策が実施されており、対象となる企業は、当該事業年度に適用される政策に基づいて減税額を計算します。算出された企業所得税額からこの減税額を控除した金額が、その年度に実際に納付すべき企業所得税額となります(上表のI欄)。 上表のK欄 当該事業年度の納付すべき企業所得税額から、月次または四半期ごとに申告・納付した仮納付分を差し引いた結果、差額がプラスであれば追納が必要となり、マイナスであれば還付を受けることができます(上表のK欄)。 なお、補足情報としてお伝えすると、2023年には、課税所得額が100万元以内の企業に対して適用されていた2.5%の企業所得税率による大幅な減税政策が廃止されました。 その代替措置とも言える形で、課税所得額が300万元以内の企業に対して5%の企業所得税率が適用される新たな減税政策が導入されています(詳細は以下参照)。 3.2024年度の優遇税制について (1)対象となる企業 下記の4つの要件をすべて満たしている企業です。 前提として、そのような企業を中国では「小規模企業(中国語:小型微利企業)」と呼んでおり、中小企業といったところです。 4つの要件とは? ① 国家が制限や禁止をしている事業に従事していないこと。 ② 年間の課税所得額が300万元以下であること。 ③ 従業員数が300人以下であること。 ④ 資産総額が5,000万元以下であること。 (2)対象期間と年間の課税所得額の範囲と企業所得税率 【対象期間】 2023年1月1日から2027年12月31日までの5年間 【年間の課税所得額の範囲】300万元以下 【企業所得税率】 企業所得税率は5% MTACではクライアント様のご要望によりそった様々なサービスを提供しております。 ● 月次サービス記帳代行 ●月次の帳簿チェック ●中国子会社の法人設立、登記変更、撤退の手続き ●日本語、中国語の翻訳サービス ●中国会計税務に関するご相談サービス まずはお気軽に、ご相談ください。(日本語、中国語どちらでもOK)
- 【増値税】電子発票の発行可能額の増額申請
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 目次 1.システムによる発行可能額の増額調整 2.企業や個人による税務局での増額申請 3.システムによる発行可能額の減額調整 4.その他の新しい規定 そもそも、発票の発行可能額は企業や個人が自ら設定することはできず、税務局がその実績や納税信用ランクに基づいて設定し、一度設定されると月単位で維持されます。 このように、発票の発行額が月単位で設定されているため、売上が大幅に増加した月には、発行可能額が予定していた発行額に達せず、不足する事態が生じる可能性があります。 税務局はこのような事態を想定し、システム上で自動的に解決できるよう、いくつかの対応措置を講じています。 しかし、実際の運用状況を考慮すると、システム上での自動解決よりも、企業や個人が管轄税務局に対して発行可能額の増額を申請するケースが多く見受けられます。 また、新しい規定により、発票の発行額が基準に達しない場合、発行可能額が自動的に減額されるようになりました。発票の発行は企業や個人の納税者に直接的な影響を与えるため、発行可能額を把握し、発行可能額を超えた発行方法について理解しておくことが重要です。 それでは、発票の発行可能額や増額申請の手続きについて、以下の内容を見ていきましょう! 1.システムによる発行可能額の増額調整 (1)月初における発行可能額の自動調整 システムは自動的に、毎月初めに納税者の発票発行可能額を調整します。 (2)発行可能額の一時的な調整 良好な納税信用ランクを有する納税者が当月発票を発行し、その発行額が発行可能額の一定割合に達した場合、システムは自動的にその納税者の当月の発行可能額を一時的に増額します。 【例①】 甲社の発行可能額は800万元です。2024年6月中旬に700万元分を発行したことにより、当月の発行可能額の一定割合に達したため、システムは自動的にリスクチェックを発動しました。 リスクチェックの結果、問題なしと判断されたため、当月の発行可能額は一時的に900万元に増額されました。 【例②】 乙社の発行可能額は800万元です。2024年6月中旬に750万元分を発行し、当月の発行可能額の一定割合に達したものの、 システムによる一時的な増額は行われませんでした。 ※システムが増額を行わない場合もあります。その場合は、下記の「2.企業や個人による税務局での増額申請」をご参照ください。 (3)発行可能額の定期的な調整 システムは、納税者の実績や各月の発票の発行状況など、さまざまな要因に基づいて当月の発行可能額を自動的に調整します。 【例③】 丙社の発行可能額は750万元です。2024年7月から12月までの各月の発行額がいずれも750万元を超えたため、システムは自動的に丙社の実際の経営状況および 直近6ヶ月間の発行額を基に 、2025年1月1日に発行可能額を840万元に増額しました。 2.企業や個人による税務局での増額申請 売上高の大幅な増加により、発行可能額を大幅に超える発票を発行することになった場合、企業や個人の納税者は、管轄税務局に発行可能額の増額を申請できます。管轄税務局は、申請内容に問題がないことを確認した後、納税者の申請に基づき、発行可能額を一時的に増額します。 【例④】 A社は2024年7月初めの発行可能額が750万元でした。売上が大幅に増加したため、7月は1,200万元分の発行が必要となりました。 システムは自動的に発行可能額を900万元まで増額しましたが、それでも不足していたため、A社は管轄税務局に当月の発行可能額を1,200万元に増額する申請を行いました。 管轄税務局は申請内容に問題がないことを確認した後、A社の当月の発行可能額を1,200万元に増額しました。 ※管轄税務局での増額申請手続きについて 納税者は税務局のプラットフォームを通じて増額申請を行います。申請時には、申請理由を記載した状況説明書と、 根拠となる書類(例:売買契約書、固定資産台帳、その他関連資料) を添付する必要があります。 (※これは上海市の場合です。各地域によって申請方法が異なることがあるため、詳細については管轄税務局に確認してください。) 根拠となる書類(例:売買契約書、固定資産台帳、その他関連資料) 根拠となる書類(例:売買契約書、固定資産台帳、その他関連資料) 3.システムによる発行可能額の減額調整 納税者の直近12ヶ月間の発票発行額が発行可能額の80%に達しない場合、発行可能額は、直近12ヶ月間の発行額のうち最も大きい金額に基づき、自動的に減額されます。 【例⑤】 B社の発行可能額は40万元でした。直近12ヶ月間の発行額は32万元に達せず、最も大きな発行額は10万元だったため、発行可能額は自動的に10万元に減額されました。 ※この規定は税務局から直接公表されたものではなく、報道機関や税務の専門機関による情報に基づいています。電子発票の全国展開は最近(2024年12月)に始まったため、状況に応じて規定が変更される可能性があります。 4.その他の新しい規定 ① 納税者が連続12ヶ月間にわたり発票を発行していない場合、発行可能額は0元に減額されます。 ② 納税者が長期にわたり税金を滞納している場合、システムは自動的に発行可能額を0元に減額します。 ③ 企業が発票を半年以上発行していない場合、既存の発行可能額が50万元以上であれば、1~10万元に減額されます。 ④ 納税者の仕入と売上が一致しない場合、発票の不正使用を防止し、仕入と売上のデータが正確に一致することを担保するため、その初月の発行可能額は5,000元に設定されます。 ※この規定は税務局から直接公表されたものではなく、報道機関や税務の専門機関による情報に基づいています。電子発票の全国展開は最近(2024年12月)に始まったため、状況に応じて規定が変更される可能性があります。 MTACではクライアント様のご要望によりそった様々なサービスを提供しております。 ● 月次サービス記帳代行 ●月次の帳簿チェック ●中国子会社の法人設立、登記変更、撤退の手続き ●日本語、中国語の翻訳サービス ●中国会計税務に関するご相談サービス まずはお気軽に、ご相談ください。(日本語、中国語どちらでもOK)
- 【増値税】電子発票の発行可能額の増額申請(申請のフロー)
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 前回、電子増値税発票の発行可能額の増額申請についてご案内させていただきました。 提出物の根拠となる資料のうち、売買契約書(またはそれに相当する資料)については、財務担当者だけでなく、他の部署、特に営業担当者にも関係する事項であるため、社内での連携が一層重要になるかと思います。 本解説は実務に即した内容となっておりますので、皆様の業務に少しでもお役立ていただければ幸いです。 目次: 【①オンライン税務局(電子税務局)のトップ画面】 【②ログイン後、増額申請ページへ】 【③申請事由などを記入】 【④売買契約書(または相当資料)の内容を入力】 【⑤税務局へ申請を提出】 【①オンライン税務局(電子税務局)のトップ画面】 まずはこちらが、オンライン税務局(電子税務局)のトップページです。画面上には、中国らしく万里の長城が印象的に表示されています。 ログイン方法はいくつかありますが、弊社では「専用のUSBキー」を使用してアクセスしています。 【①オンライン税務局(電子税務局)のトップ画面】 【②ログイン後、増額申請ページへ】 ログイン後は、電子増値税発票の発行可能額の増額申請ページへ進みます。 企業や個人がこの増額申請を行う際には、根拠となる資料の提出(アップロード)が必要です。 そのため、申請前に以下の資料をあらかじめご準備ください。 売買契約書(またはそれに相当する資料) 固定資産台帳 その他関連資料 特に売買契約書(または相当資料)は、契約当事者双方の押印が必須です。 この押印は、会社印(公章)に限らず、契約書専用の印(中国語では「合同印」)でも有効とされています。 【②ログイン後、増額申請ページへ】 【②ログイン後、増額申請ページへ】 【③申請事由などを記入】 続いて、有効期間の選択や申請事由の入力を行います。 申請日は基本的に「本日」となり、その日が有効期間の開始日となります。 有効期間は「短期」または「長期」から選択できますが、実務上は短期の方が承認されやすい傾向があります。短期を選択した場合、有効期間の終了日は同月末日となります。 次に、申請事由の欄には、発票発行額を増額する具体的な理由を記載します。 たとえば、「大型取引に伴い発票発行額が上限に達したため」など、明確で妥当な内容を入力することが望まれます。 【③申請事由などを記入】 【③申請事由などを記入】 【④売買契約書(または相当資料)の内容を入力】 続いて、売買契約書(またはそれに相当する資料)を提出する際には、その内容に基づき、以下の情報を入力します。 契約の相手方企業名 契約の内容(商品・サービスの詳細) 契約金額 など これらの情報は、税務局による審査の対象となります。 したがって、契約書に記載された内容と完全に一致する情報を正確に入力する必要があります。 誤った内容や契約書と食い違う情報を入力すると、申請が却下される可能性があるため、十分にご注意ください。 【④売買契約書(または相当資料)の内容を入力】 【⑤税務局へ申請を提出】 すべての必要事項を入力・確認したら、税務局に対して申請情報を送信します。これで増額申請の手続きは完了です。 申請後、通常は数日以内に、税務局から「承認」または「否認」の通知が届きます。 なお、申請内容や添付資料に不備がある場合は否認される可能性もありますので、余裕をもって早めの申請をおすすめいたします。 MTACではクライアント様のご要望によりそった様々なサービスを提供しております。 ● 月次サービス記帳代行 ●月次の帳簿チェック ●中国子会社の法人設立、登記変更、撤退の手続き ●日本語、中国語の翻訳サービス ●中国会計税務に関するご相談サービス まずはお気軽に、ご相談ください。(日本語、中国語どちらでもOK)
- 【中国個人所得税】お年玉や宝くじに税金!? 課税されるケースとは?
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 中国では、WeChat紅包(お年玉)、宝くじの当選、ショッピングモールでの抽選など、個人が得る“ちょっとした臨時収入”に対して、税金が課されるのかどうか気になる方も多いのではないでしょうか。 こうした疑問に対し、2025年5月、上海市税務総局はWeChat公式アカウントにて、Q&A形式による解説を公開しました。本稿では、その内容をご紹介します。 目次(解説付き) ●Q1:WeChat紅包(お年玉) 1.会社から支給される「金一封」に税金はかかるのか? 2.親族や友人間での送金は課税対象となるのか? ●Q2:ショッピングモールの抽選 ─ 景品や賞品に対する課税の扱いとは? ●Q3:くじの当選金 ─ 高額当選した場合、税務上の取り扱いは? Q1:WeChat紅包(お年玉) 1.会社から支給される「金一封」に税金はかかるのか? 背景: 今年は会社の業績が好調だったことから、社長は財務部門のスタッフに対し、WeChatの紅包(お年玉)機能を利用して、全社員に1人あたり1,000元の「金一封」を配るように指示を出しました。 このような場合、この「金一封」には 個人所得税が課されるのでしょうか? 解説: 『中華人民共和国個人所得税法実施条例』(国務院令第707号)第六条(一)の規定によれば、「給与・賃金所得」とは、個人が職務に就いたり雇用されたことにより得た、給与、賃金、賞与(ボーナス)、年末手当、利益分配、各種手当、および職務または雇用に関連して得られるその他の所得を指します。 したがって、スタッフが受け取った「金一封」は、たとえ会社からの「お年玉(紅包)」という形式で支給されたものであっても、 雇用関係に基づき得た所得 と見なされ、「給与・賃金所得」として 個人所得税の課税対象 となります。 Q1:WeChat紅包(お年玉) 2.親族や友人間での送金は課税対象となるのか? 背景: 親戚や友人たちとWeChatのグループチャット上で、お年玉(紅包)を送り合っています。年間の合計金額は数百元程度です。 このような場合でも、 個人所得税は課されるのでしょうか? 解説: 『財政部・税務総局による「個人が取得する関連収入に適用される個人所得税の課税対象所得項目に関する公告」』(財政部・税務総局公告2019年第74号)に関する 財政部税政司および税務総局所得税司の回答によれば 、ここでいう「ネット紅包(オンラインお年玉)」とは、企業が個人に支給するネット紅包のみを指し、親戚や友人同士で贈り合うネット紅包は含まれません。 したがって、 親戚や友人の間で贈り合うギフト(ネット紅包を含む)は、個人所得税の課税対象にはなりません。 Q2:ショッピングモールの抽選 ─ 景品や賞品に対する課税の扱いとは? 背景: ショッピングモールの抽選イベントに参加したところ、運よく1等賞に当選し、景品としてスマートフォンを1台受け取りました。 このような場合、 個人所得税は課されるのでしょうか? 解説: 『財政部・税務総局による「個人が取得する関連収入に適用される個人所得税の課税対象所得項目に関する公告」』(財政部・税務総局公告2019年第74号)によれば、 企業が宣伝・広告活動などの一環として、ランダムに自社以外の個人に贈与するギフト(ネット紅包を含む)や、年次イベント、懇談会、祝賀会などで自社以外の個人に贈与するギフトについては、その個人が得たギフトの収入は「偶発所得」として個人所得税の対象になります。 また、『中国個人所得税法』第3条第(三)項によれば、 利子、配当、紅利所得、不動産の賃貸所得、不動産の譲渡所得、および偶発所得 には 比例税率(20%)が適用される と定められています。 なお、 偶発所得 については、Q3で取り上げた スポーツくじ(体育彩票)の当選金に適用される特例 を除き、 一定額以下で非課税となる制度は設けられていません 。 したがって、 偶発所得に該当するすべての金額に対して、原則として個人所得税が課されます。 さらに、こうしたギフト収入における課税所得額(=税額計算の基礎)は、『企業の販促活動で贈与されるギフトに関する個人所得税問題の通知』(財税〔2011〕50号)第3条の規定に基づいて計算されます。 Q3:くじの当選金 ─ 高額当選した場合、税務上の取り扱いは? 背景: 中国のスポーツくじ(体育彩票)を購入したところ、800元が当選しました。 このような場合、 個人所得税は課されるのでしょうか? 解説: 『財政部・国家税務総局による「個人が取得したスポーツくじ(体育彩票)の当選所得に関する個人所得税の課税・免税問題に関する通知」』(財税字〔1998〕12号)によれば、 個人が購入したスポーツくじ(体育彩票)による当選所得については、1回あたりの当選金額が1万元(10,000元)以下の場合、個人所得税の徴収は一時的に免除される と定められています。 一方、 当選金が1万元を超える場合には、税法の規定に基づき、当選金の全額に対して個人所得税が課され 、その所得は「偶発所得」として申告する必要があります。 したがって、ご質問のように 当選金が800元である場合、現行制度の下では個人所得税は課されません 。 MTACではクライアント様のご要望によりそった様々なサービスを提供しております。 ● 月次サービス記帳代行 ●月次の帳簿チェック ●中国子会社の法人設立、登記変更、撤退の手続き ●日本語、中国語の翻訳サービス ●中国会計税務に関するご相談サービス まずはお気軽に、ご相談ください。(日本語、中国語どちらでもOK)
- 2025年12月度の記帳為替レート
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 中国人民銀行より、2025年12月の各外貨レートが発表されました。以下に、 12月初(12月1日)および12月末(12月31日)時点の日本円・米ドル・香港ドルの為替レート をご案内いたします。詳しくは下表をご参照ください。 中国の会計制度においては、外貨建て取引は原則として 取引発生日の為替レート を使用して会計処理を行うこととされていますが、 月初レートの使用も認められています 。 なお、一貫性の原則により、 選択したレートは月内や会計年度内で恣意的に変更しない ことが求められます。 また、期末には、 外貨建ての金融口座および債権債務について、月末時点のレートで換算し直し 、その際に発生する 為替差損益を認識する 必要があります。 MTACでは、クライアントの皆さまのご要望に寄り添い、さまざまなサービスを提供しております。 月次記帳代行サービス 月次帳簿のチェック 中国子会社の法人設立・登記変更・撤退手続きのサポート 日本語・中国語の翻訳サービス 中国における会計・税務に関するご相談サービス まずはお気軽にご相談ください。 日本語・中国語のどちらにも対応しております。
- 【個人所得税】「育児補助」に関する取扱い
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 中国では、 2007年の「金豚年」に「一生お金と食べ物に困らない」と言われ、出産ブームが訪れました。その後も2016年ごろのピーク までは出産ラッシュが続きましたが、それ以降は徐々に少子化が進んでいます。 実際、 2023年の出生人口は902万人 。今世紀以降のピークであった 2016年の1786万人 から、わずか 7年で約半分 にまで減少しました。 こうした背景を受け、中国政府は出生率を高めるための施策の一つとして、 2025年から「育児補助」政策 を導入し、これに関する 新しい個人所得税の取扱い を開始しました。 以下では、 育児補助制度の概要 と 個人所得税の新たな取扱い について解説します。 目次: 中国における育児補助制度の概要 育児補助に関する個人所得税の取扱い(2025年施行) 「育児補助制度実施法案」の日本語訳 財政部・税務総局公告(2025年第6号)の日本語訳 中国における育児補助制度の概要 補助対象 :2025年1月1日以降に出生した 3歳未満の子ども👶 が対象(満3歳まで支給)。 金額 :国家基準で 年間3,600元(約7万円)💰 - 2025年以降に出生 → 最大3年間で合計10,800元 - 2025年1月1日以前に生まれ、まだ3歳未満 → 残り月数に応じて按分支給 税務取扱い :この補助は 個人所得税の課税対象外 。 社会保障上の扱い :生活保護受給者や特困者(※)は、当該補助金を個人の収入に含めない。 ※特困者の定義(参考) 中国の制度における「特困者(極度困窮者)」とは、以下の条件を同時に満たす高齢者・障害者・未成年者を指します。 労働能力がない 生活の糧がない 扶養義務者がいない、または扶養義務者に扶養能力がない さらに、労働能力がないと認定される範囲は以下の通りです。 60歳以上の高齢者 16歳未満の未成年者 障害者のうち: 知的障害・精神障害 → 等級1〜3級 肢体障害 → 等級1〜2級 視覚障害 → 等級1級 育児補助に関する個人所得税の取扱い(2025年施行) 中国で「 育児補助 」に関する個人所得税の新しい取扱いが発表されました( 財政部・税務総局公告〔2025年第6号〕 )。 今回の発表によると、 2025年1月1日以降 、育児補助制度に基づいて支給される 育児補助は個人所得税が免除 されます。 さらに、制度を円滑に運用するため、 衛生健康部門・財政部門・税務部門 の間で情報を共有する仕組みが構築されます。具体的には、 県レベルの衛生健康部門 が、補助申請者に代わって「 個人所得税の免税申告 」を行うことになります。 この公告により、 育児世帯の経済的負担軽減 が期待されるとともに、 関連部門による一体的なサポート体制 が整備されることになります。 「育児補助制度実施法案」の日本語訳 中共中央弁公庁と国務院弁公庁が「育児補助制度実施方案」を公布(2025年7月28日) 新華社の報道によると、2025年7月28日、中共中央弁公庁と国務院弁公庁は「育児補助制度実施方案」を公布し、各地域・各部門に対して実情に応じて着実に実施するよう通知しました。 「育児補助制度実施方案」の主な内容は以下のとおりです。 出産支援政策の充実とインセンティブ制度の整備を進め、出生に優しい社会づくりを推進するために、この制度が策定されました。 一、総体的要求 習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想を指針とし、第20回党大会および二中・三中全会の精神を深く貫徹し、人民中心の発展思想を堅持する。発展の中で民生を保障・改善し、育児補助制度を確立・実施し、生育に優しい社会的雰囲気を醸成する。 業務においては以下を徹底する: 民生改善・国民利益重視を堅持し、家庭の出生・養育コストを効果的に低減する。 現行民生政策と調和させ、公平を保障し、条件を満たす乳幼児が平等に補助を享受できるようにする。 「尽力而为、量力而行(できる範囲で、持続可能に)」を堅持し、人口動態と経済発展水準を総合的に考慮し、合理的に補助範囲と基準を定め、財政の持続可能性を確保する。 安全性・規範性・簡便性を堅持し、資格審査を厳格に行い、発放手続きを規範化し、効率を高め、資金の安全を確保し、実際に良い政策を良い形で実施する。 二、補助対象と標準 (一)補助対象2025年1月1日から、法令に基づき出生した 3歳未満の乳幼児 に対して、満3歳になるまで補助を発放する。 (二)補助標準育児補助は年単位で発放され、現段階の国家基準は 1人あたり年間3,600元 。2025年1月1日以前に出生したが、なお3歳未満である乳幼児については、補助すべき月数に応じて按分計算のうえ発放する。育児補助制度に基づき発放される育児補助については、 個人所得税を免除 する。また、最低生活保障対象者や特困者などの救助対象を認定する際には、育児補助は世帯または個人収入に算入しない。 三、申請手続き 育児補助は、乳幼児の父母の一方またはその他の監護人が、規定に従って乳幼児の戸籍所在地に申請する。具体的な手続きは以下のとおり。 (一) 申請 :申請者は関連情報を記入し、出生医学証明書、戸籍簿などの資料を提出し、その真実性・完全性を保証する。申請は主に育児補助情報管理システムを通じてオンラインで行うが、オフライン申請も可能。 (二) 初審 :乳幼児の戸籍所在地の郷鎮政府(街道事務所)が申請情報を初審し、村(居民)委員会が関連作業を補助する。 (三) 審査・確認 :県レベルの衛生健康部門が審査・確認を行い、同級の財政部門に関連情報を提供する。 (四) スポット調査 :市レベルの衛生健康部門が一定割合で対象者情報をスポット調査する。省レベルの衛生健康部門も必要に応じてスポット調査を行い、動態的な監督を実施し、資金の安全を確保する。 四、資金の出所と補助金の発放 (一) 財政分担割合 中央財政は2025年から「育児補助補助資金」という共同財政事権移転支払プロジェクトを設立し、国家基準額に基づく育児補助の支給に必要な資金について、東部・中部・西部の各地域に対し割合に応じて補助金を支払う。基準額を超える部分については地方財政が独自に負担する。 (二) 補助金の支給時期 各省は実情に応じて具体的な支給時期を決定し、効率性を高め、補助金が遅れなく全額支給されることを確保する。 (三) 補助金の支給経路 支給経路は、申請者または乳幼児の銀行カード、またはその他の金融口座とする。農村向け補助金の「一卡通」や、乳幼児の社会保障カードを通じた支給が推奨される。 五、管理と監督 (一) 情報管理 全国統一の育児補助情報管理システムを構築し、「出生イベント」のワンストップサービスと結び付け、地域間・部門間の情報共有を強化する。情報管理制度を設け、情報の収集・処理・利用を適切に行い、情報セキュリティ責任を徹底し、個人情報を保護する。動態的なモニタリングを強化し、定期的にデータを集計・分析し、政策評価や調整・最適化に活用する。 (二) 全過程監督 審計部門・財政部門は全過程の監督・検査を強化する。紀律検査監察機関は監督・執行・問責を強化し、国民利益を損なう不正や腐敗を厳格に取り締まる。育児補助制度の実施状況は社会の監督を自発的に受ける。衛生健康部門・財政部門は資金使用管理を強化し、適切な時期に効果評価を行い、資金の使用効率を向上させる。 六、制度実施の強化 (一) 組織的リーダーシップの強化 党中央の集中統一的指導の下、各地域・各部門は周到に計画し、職責分担を明確化し、責任・保障・実施を確実にする。省レベルの政府は統括管理と財政負担能力評価を強化し、育児補助政策が地域の経済社会発展水準と調和し、同類地域と大体の均衡を保つようにする。また、省・市の財政が持続可能であることを確保する。省レベルの衛生健康部門・財政部門は本方案に基づき、人口や発展の実情に即した省実施方案を策定し、省政府の承認を経て、国家衛生健康委・財政部に報告する。育児補助制度に関する管理規範は、国家衛生健康委と財政部が別途制定する。 (二) 政策の連携と規範化 各省は市レベルの行政区域内で統一した育児補助政策・基準を実施する。地域差が小さい省は省内で統一基準を実施してもよい。県レベル以下の政府は独自に育児補助政策や基準を制定してはならない。省レベルまたは市レベルの政府部門が他の育児補助政策や基準引上げを計画する場合は、事前論証・評価を強化し、民生政策の備案要件に従って上級主管部門に備案報告しなければならない。 (三) 実施効果の向上 妊産婦保健、出産入院、乳幼児予防接種、健康管理、戸籍登録、社会保障カード申請などと連携し、サービスフローを最適化する。政策の広報・解説を行い、国民の認知度を高める。各地域・部門は調査研究を深め、意見を広く聴取し、制度実施状況を評価し、経験の総括・政策の改善を適時に行う。 財政部・税務総局公告(2025年第6号)の日本語訳 育児補助に関する個人所得税政策の公告 (財政部・税務総局公告2025年第6号) 中共中央弁公庁、国務院弁公庁が公布した《育児補助制度実施方案》の関連規定を貫徹するため、育児補助に関する個人所得税政策について以下のとおり公告する。 一、育児補助制度に基づき支給される育児補助については、個人所得税を免除する。 二、衛生健康部門は財政部門、税務部門と情報共有の仕組みを構築する。県レベルの衛生健康部門は、規定に従い、補助を申請する者に対して個人所得税免税申告の手続きを行う。 三、本公告は2025年1月1日から施行する。 以上、公告する。 📩 実務に関するご相談は、上海MTACまでお気軽にお問い合わせください。 MTACでは、クライアントの皆さまのご要望に寄り添い、さまざまなサービスを提供しております。 月次記帳代行サービス 月次帳簿のチェック 中国子会社の法人設立・登記変更・撤退手続きのサポート 日本語・中国語の翻訳サービス 中国における会計・税務に関するご相談サービス まずはお気軽にご相談ください。 日本語・中国語のどちらにも対応しております。
- 【増値税】出口転内銷(輸出品を内販へ転用)とは? 増値税の申告方法と税務上の留意点
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 「 出口転内銷 」とは、さまざまな要因により、当初は海外に輸出される予定であった製品や、すでに輸出された製品の販売ルートを、国際市場から国内市場へ切り替えることを指します。これにより、企業は国内販売(内銷)を通じて新たな販路を開拓することが可能となります。 ※「出口転内銷」は「みなし国内販売」とも呼ばれます。 では、輸出から国内販売へ切り替える場合、 免税・還付方法(免退税方式) 免税・控除・還付方法(免抵退税方式) のそれぞれにおいて、増値税の申告はどのように行うべきでしょうか。さらに、仕入増値税(進項税)と売上増値税(銷項税)はどのように処理すべきでしょうか。 これらの点について、上海市税務総局が公表した解説をもとに、以下にご紹介いたします。 目次: ✅ 1.免税・還付方法(免退税方式)における処理 ✅ 2.免税・控除・還付方法(免抵退税方式)における処理 📝 3.参考法令 ✅ 1. 免税・還付方法(免退税方式)における処理 仕入に関する証憑は、「仕入増値税額の控除」に転用可能 免税・還付方法(免退税方式) では、仕入増値税額の処理は「還付(退)」にのみ限定されます。 すなわち、仕入段階で納付した増値税(いわゆる仕入増値税額)は、当初から「還付用(退税用途)」としてのみ取り扱われます。 免税・還付方法(免退税方式) を適用される貿易会社(商社)では、国内で仕入れた貨物は輸出貨物と物理的形態が一致し、数量対応も明確であるため、輸出段階では免税とされ、さらに仕入段階で納付した増値税が還付されます。これは輸出における増値税ゼロ税率の原則に合致しています。 なお、貿易会社(商社)が輸出業務を行う場合、仕入発票に記載された増値税額は「還付用(退税用途)」としてのみ扱われ、仕入増値税額の控除には使用できません。 しかし、輸出貨物を国内販売へ切り替える場合には、《輸出貨物の国内販売転用証明書(出口貨物転内銷証明)》を取得することで、該当する仕入発票の仕入増値税額を控除に転用することが可能となります。 貿易会社(商社)が輸出貨物を国内販売へ切り替える場合、取得した増値税専用発票や輸入増値税専用納付書などの合法的な控除証憑に基づき、《輸出貨物の国内販売転用証明書(出口貨物転内銷証明)》を申請・取得します。 その後、当該証明書を取得した月の 翌月の増値税申告期 において、該当する仕入証憑の仕入増値税額を控除用途へ転用することが可能となります。 📝 事例 貿易会社(商社)C社は、2025年1月に貨物を購入し、取得した増値税専用発票には 金額10万元、増値税額1.3万元 と記載されていました。 当該貨物は当初、輸出を予定していましたが、市場環境の変化により、同社はこれを 国内販売へ切り替える ことを決定しました。 《輸出貨物の国内販売転用証明書(出口貨物転内銷証明)》を取得する必要があります。 貨物を国内販売へ転用した後、C社は、 当該国内販売が発生した月に主管税務機関へ申請を行い、《輸出貨物の国内販売転用証明書(出口貨物転内銷証明)》を取得する必要があります。 その上で、翌月の増値税申告期において、該当する仕入証憑に記載された仕入増値税額 1.3万元 を控除対象に振り替え、国内販売に係る売上増値税額から控除することが可能です。 👉ポイント 企業が輸出貨物を国内販売へ切り替える場合には、仕入増値税額の管理に関して、 控除規定・証憑管理・税務処理の適時性 といったリスクに十分留意する必要があります。 控除規定 規定に従って《輸出貨物の国内販売転用証明書(出口貨物転内銷証明)》を申請するとともに、仕入増値税額の控除にかかわる証憑が適法であるか、また異常な証憑の処理が適切に行われているかを確認することが求められます。 証憑管理 返品に関する協議書、品質検査報告書、返品貨物の通関書類など、関連書類の真正性を確認する必要があります。 税務処理の適時性 国内販売に転用された証明書の申請や、証明に対応する仕入増値税額控除の申告など、関連する税務事項が政策で定められた期限に沿っているかを確認することが重要です。 ✅ 2.免税・控除・還付方法(免抵退税方式)における処理 仕入増値税額は、引き続き控除可能 免税・控除・還付方法(免抵退税方式)では、製造メーカーが取得した仕入増値税額は、そのまま売上増値税額から直接控除することができます。輸出から国内販売に切り替えた場合でも、仕入増値税額の控除用途について個別の調整を行う必要はありません。 📝 事例 家電製造メーカーB社 は、増値税の一般納税人であり、免税・控除・還付方法(免抵退税方式)の適用を受けています。同社はアメリカ向けにエアフライヤーを輸出し、その輸出FOB価格は人民元換算で700万元、適用される輸出還付率は13%となっています。 顧客による注文キャンセルを受け、B社はこの貨物を輸出ではなく国内販売に転用することを決定しました。以下は前提条件です。 国内販売価格(増値税込み):565万元 適用される輸出還付率:13% 当期の仕入増値税額合計:50万元 前期の繰越控除可能税額(留抵税額):0元 なお、当月はその他の取引は発生していないものと仮定します。 ① 輸出時点での処理 1️⃣ 当期納付すべき税額 当月は国内販売がないため: = 国内販売の売上増値税額(0)-仕入増値税額(50) = ▲50万元 (➡当期の還付額=50万元) 2️⃣ 免税・控除・還付税額 = 700万元 × 13% = 91万元 3️⃣ 判定ルール 当期期末繰越控除可能税額(留抵税額) ≤ 当期免税・控除・還付税額の場合 当期の還付額 = 当期期末繰越控除可能税額(留抵税額) 当期免税・控除・還付税額 = 当期免税・控除・還付税額 - 当期の還付額 4️⃣ 当期の還付額 = 当期期末繰越控除可能税額(留抵税額)= 50万元 5️⃣ 当期免税・控除税額(免抵税額) = 当期免税・控除・還付税額91万元-当期の還付額 50万元 = 41万元 ② 輸出から国内販売(内銷)へ切り替えた場合 1️⃣ 輸出売上の取消 元の輸出収入 700万元 を取り消す。 2️⃣ 国内販売に切り替えた売上の計算 国内販売価格(増値税込み): 565万元 売上(増値税抜き) = 565 ÷ (1+13%) = 500万元 売上増値税額 = 500 × 13% = 65万元 3️⃣免税・控除・還付税額の調整 輸出が取り消され国内販売へ切り替えたため、 免税・控除・還付税額 = 0元 4️⃣ 当期の納付すべき税額 = 売上増値税額 65万元 - 仕入増値税額 50万元 = 15万元 📝 3.参考法令 「輸出貨物・役務に係る増値税および消費税管理弁法」公布に関する国家税務総局公告 (国家税務総局公告〔2012〕第24号) 「輸出貨物・役務に係る増値税および消費税政策に関する財務部・国家税務総局の通知」 (財税〔2012〕39号) 「輸出貨物・役務に係る増値税および消費税に関する問題についての国家税務総局公告」 (国家税務総局公告〔2013〕第65号) 📩 実務に関するご相談は、上海MTACまでお気軽にお問い合わせください。 MTACでは、クライアントの皆さまのご要望に寄り添い、さまざまなサービスを提供しております。 月次記帳代行サービス 月次帳簿のチェック 中国子会社の法人設立・登記変更・撤退手続きのサポート 日本語・中国語の翻訳サービス 中国における会計・税務に関するご相談サービス まずはお気軽にご相談ください。 日本語・中国語のどちらにも対応しております。
- 【個人所得税】個人へ業務委託する際の労務報酬と個人所得税の扱い
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 中国現地法人が 個人に業務を委託 するケースは少なくありません。 本稿では、そのような 個人への業務委託に関連する税務 、すなわち「労務報酬」に対する個人所得税について、 上海市税務総局の解説 も交えながら、分かりやすくご紹介いたします。 目次: ✅ 1. 労務報酬の定義 ✅ 2. 給与賃金と労務報酬の違いとは? ✅ 3. 労務報酬の個人所得税の計算方法 ✅ 1. 労務報酬の定義 労務報酬所得とは、「個人」が以下に記載された役務を提供することによって得る所得を指します。 📌 役務提供の範囲 以下のような役務の提供によって得られる所得は、労務報酬所得に該当します。 設計、装飾、設置、製図 化学検査、測定、医療 法律、会計、コンサルティング 学術講演、翻訳、校閲 書画、彫刻、映画、録音、映像、演出、上演 広告、展示、技術サービス 紹介業務、ブローカー業務、代理業務 その他の役務提供 ※上記に明示されていない役務であっても、「その他の役務提供」に含まれると解される場合があります。 📖 根拠となる規定 『中国個人所得税法実施条例』(中国国務院令第707号、2019年1月1日施行) ✅ 2.給与賃金と労務報酬の違いとは? 💼 給与賃金:雇用関係がある場合 給与賃金所得とは、個人が企業・機関・団体・学校・部隊・事業所などに雇用され、被雇用者として労働を提供することで得る報酬を指します。 🤝 労務報酬:雇用関係がない場合 労務報酬所得とは、個人が企業・機関・団体・学校・部隊・事業所などに雇用されていない状態で、独立した立場から技能や芸術等の役務を提供することで得る報酬を指します。 📌 実務上の取扱い 💼 雇用契約に基づく場合(雇用関係あり) 「給与賃金所得」として個人所得税を 源泉徴収・納付 する必要があります。 🤝 業務委託契約に基づく場合(雇用関係なし) 「労務報酬所得」として個人所得税を 源泉徴収・納付 します。 また、税務登記または臨時税務登記を行っていない個人については、業務委託報酬が 500元を超える場合 、 増値税および附加税 の課税対象となります。そのため、個人は自ら申告し、発票を発行する必要があります(税務局での代理発行を含む)。 なお、増値税・附加税については、企業側に 源泉徴収義務はありません 。 📖 根拠となる規定 『国家税務総局「個人所得税を徴収する若干問題の規定」の通知』(国税発〔1994〕89号) 『企業所得税の損金算入証憑管理弁法』公布に関する公告 (国家税務総局公告2018年第28号)9条 ✅ 3. 労務報酬の個人所得税の計算方法 中国居住者の個人に対して労務報酬を支払う場合、企業などの 源泉徴収義務者 は、 スポット単位または月次単位 で個人所得税を源泉徴収・申告納付する必要があります。 中国居住者個人にとって、この源泉徴収は「予納(中国語:予繳)」と位置づけられ、あくまで 暫定的な税額 です。そのため、翌年に行う 総合所得確定申告 において、労務報酬所得を総合所得に合算し、年間の課税所得額を確定させます。 納付額に不足がある場合は 追納💸 、過払いの場合は 還付申請💰 を行います。 ※「総合所得確定申告」と表記する理由:中国の個人所得税申告には「総合所得」「分類所得」「非居住者所得」「株式譲渡所得」などの区分があり、労務報酬等は総合所得に含まれるためです。 📌 労務報酬所得の源泉徴収計算 ■ 控除可能費用額の基準 ✂️ 収入が4,000元以下の場合:一律 800元 を控除 収入が4,000元超の場合: 収入の20% を控除 ■ 課税所得額の算出方法 🧮 課税所得額 = 収入 − 控除可能費用額 ■ 適用税率と計算例 📊 (居住者個人用「個人所得税の源泉徴収率表二」に基づく) 例①:労務報酬 3,000元 課税所得額 = 3,000 − 800 = 2,200元 税額 = 2,200 × 20% = 440元 例②:労務報酬 10,000元 課税所得額 = 10,000 − 2,000 = 8,000元 税額 = 8,000 × 20% = 1,600元 例③:労務報酬 62,500元 課税所得額 = 62,500 − 12,500 = 50,000元 税額 = 50,000 × 30% − 2,000 = 13,000元 📩 実務に関するご相談は、上海MTACまでお気軽にお問い合わせください。 MTACでは、クライアントの皆さまのご要望に寄り添い、さまざまなサービスを提供しております。 月次記帳代行サービス 月次帳簿のチェック 中国子会社の法人設立・登記変更・撤退手続きのサポート 日本語・中国語の翻訳サービス 中国における会計・税務に関するご相談サービス まずはお気軽にご相談ください。 日本語・中国語のどちらにも対応しております。
- 上海市政府も意欲的!?ノマドビザと外国人就労の現行制度
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。 このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。 上海市政府が発表した「ノマドビザ」に関する意見書について紹介しています。 目次 ✅ 1. 上海市が検討する「ノマドビザ」 ✅ 2. 外国人の就労に関する現行制度 ✅ 3. 「在中外国人の就業管理規定」参考訳 近年、世界中で急速に増えている「デジタル遊牧民(ノマドワーカー)」。PCとネット環境さえあれば国や地域に縛られず働ける彼らは、ソフトウェア開発・デザイン・ライティング・オンライン教育など、リモートで成果を納品できる職種を中心に拡大を続けています。 中国語では「数字游民」と呼ばれ、直訳すれば“デジタル時代の遊牧民”。欧州や東南アジアをはじめとする多くの国々がすでに専用の「ノマドビザ」を発行し、経済政策の一環として受け入れを加速させています。日本も2024年に制度をスタートさせました(出入国在留管理庁: https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/designatedactivities10_00001.html)。 そして今、上海でも「世界のノマドを呼び込みたい」という動きが具体化しつつあります。高速インターネット環境、多様な文化、そして国際都市としてのビジネス基盤を兼ね備える上海が本格的に動き出せば、アジアにおける新たなノマドのハブ都市として注目を集める可能性は極めて高いでしょう。 ✅ 1. 上海市が検討する「ノマドビザ」 中国国内でもデジタル遊牧民(ノマドワーカー)は 7,000万~1億人規模 にのぼると言われ、世界でもすでに50か国以上が「デジタル遊牧民ビザ」を発行しています。日本も2024年に制度をスタートさせたばかりです。 そんな中、 上海市政府も「世界のノマドを呼び込みたい」 と意欲を高めています。 👉 実際に「上海人大(上海市人民代表大会)」において、“ノマドビザ”の導入が正式に提案されました。その提案書の中には、日本がノマドビザをスタートさせた事例まで紹介されており、まさにアジアの都市間競争に上海が本気で参入しようとしている姿勢がうかがえます。 …どうやら上海市政府の党員代表に🔥火をつけてしまったようですね。 🌐 出典1:上海人大公式サイト 🌐 出典2:上海市政府公式サイト 提案書の具体策(抜粋) 上海人大に提出された提案書では、実に具体的な施策が列挙されています: 税制優遇・法人登録サポート :ノマド向けの税制優遇や簡便な法人・金融サービスの整備 専用窓口・ワンストップサービス :申請~審査~発給を一元化し、医療保険・銀行口座なども同時サポート 明確な申請条件とプロセス :安定収入証明・無犯罪記録を前提に簡略化された審査手続き 積極的なPR戦略 :国際メディアやSNSを活用し、「上海=ノマドの目的地」と発信 生活インフラ整備 :多様な住居、交通利便性、文化活動、滞在トラブルのサポート体制 国際連携 :他国ノマドビザ制度との相互承認・協力関係を模索 漕泾デジタル遊牧民村構想 :上海初の「ノマド村」を試験的に設置し、産業拠点+生活拠点として展開 実務的な視点 現時点ではあくまで「提案段階」であり、制度化・実施に至るまでには一定の時間がかかると考えられます。ただし、もし導入が現実のものとなれば、上海はアジアにおける「ノマドハブ都市」として強い存在感を放つことは間違いありません。 一方で、現行制度下では外国人が中国で働くために厳格なルールが存在します。そのため、企業も個人も「まだ制度がない」現状を正しく理解しておくことが重要です。次の項目では、 現行の法律上の要件 を整理します。 ✅ 2. 外国人の就労に関する現行制度 法律上の原則 「在中外国人の就業管理規定」第八条では、 Zビザを取得して入国し、その後《外国人就業証》と居留証を取得した場合のみ、中国国内での就労が可能 と定められています。家族帯同ビザや観光ビザなどの保持者は、いずれも就労できません。 厳格な罰則 同規定第二十七条には罰則が設けられており、Zビザを持たずに就労した外国人、あるいは許可証を取得せずに無断で外国人を雇用した雇用主には処罰が科されます。 処分は公安機関が「中華人民共和国外国人入境出境管理法実施細則」第44条に基づいて実施し、重大な場合は国外退去を命じられることもあります。 外国人本人に対する規定・・・ 無断就労は1,000元以下の罰金、情状が重大な場合は国外退去。 雇用主に対する規定・・・ 5,000~50,000元の罰金、さらに送還費用の全額負担。 時代とのギャップ 「在中外国人の就業管理規定」は1996年に制定されたもので、当時はインターネットやリモートワークが一般的ではなく、「デジタル遊牧民」や「ノマドワーカー」といった概念は存在していませんでした。そのため、現代的な働き方を想定した制度にはなっていないのが実情です。 今後の展望 こうした状況の中で、上海市人民代表大会において「ノマドビザ」導入が正式に提案されたことは、中国にとって大きな一歩といえるでしょう。制度が実際に導入されれば、上海はアジアにおける「ノマドハブ都市」として存在感を高めることが期待されます。 ただし現状では、家族帯同ビザや観光ビザでの就労は法律上で認められていないため、また罰則が重いことからも、 実務上は認められない(NG)と理解しておくのが安全です。 🌐 出典1: 中国移民局ウェブサイト 🌐 出典2:中華人民共和国外国人入境出境管理法実施細則 第四十四条 外国人本人に対する規定 中華人民共和国労働部またはその授権部門の承認を受けずに、私的に就業した外国人については、その任職または就業を終了させると同時に、 1,000元以下の罰金 を科すことができる。情状が重大な場合には、 一定期間内の出国を命じる 。 雇用側に対する規定 承認を得ずに外国人を私的に雇用した単位(会社・組織)や個人については、その雇用行為を終了させると同時に、 5,000元以上5万元以下の罰金 を科すことができる。さらに、当該外国人を送還するために要するすべての費用を負担させる。 ✅ 3. 「在中外国人の就業管理規定」参考訳 第一章 総則 第一条 外国人の中国における就業管理を強化するため、関係する法律・法規の規定に基づき、本規定を制定する。 第二条 本規定にいう「外国人」とは、『中華人民共和国国籍法』の規定に従い、中国国籍を有しない者を指す。本規定にいう「外国人の中国における就業」とは、定住権を持たない外国人が、中国国内で合法的に社会労働に従事し、労働報酬を得る行為を指す。 第三条 本規定は、中国国内で就業する外国人および外国人を雇用する用人単位(雇用者)に適用する。ただし、中国に駐在する外国の大使館・領事館、国連の駐中国代表機構、その他国際機関において外交特権と免除を享有する人員には適用されない。 第四条 各省、自治区、直轄市の人民政府の労働行政部門およびその権限を受けた地市級労働行政部門が、外国人の中国における就業の管理を担当する。 第二章 就業許可 第五条 雇用主が外国人を雇用する場合、当該外国人について就業許可を申請し、承認を得て『中華人民共和国外国人就業許可証』(以下「許可証」という)を取得した後でなければ雇用してはならない。 第六条 雇用主が外国人を雇用して従事させる職位は、特別な必要があり、かつ国内に適切な人材が一時的に不足しているものでなければならず、国家の関連規定に違反してはならない。雇用主は、外国人を営業性の文芸演出(営利目的の公演活動)に従事させてはならない。ただし、本規定第九条第三項の規定に該当する人員についてはこの限りでない。 第七条 外国人が中国で就業するには、以下の条件を備えていなければならない。 (一)18歳以上で、健康であること。 (二)従事する業務に必要な専門技能と相応の職務経験を有すること。 (三)犯罪記録がないこと。 (四)雇用先が確定していること。 (五)有効なパスポート、またはパスポートに代わるその他の国際旅行証件(以下「代替証件」という)を所持していること。 第八条 外国人が中国で就業する場合、Zビザを所持して入国しなければならない(相互免签協定がある場合は協定に従う)。入国後に《外国人就业证》(以下「就業証」)と外国人居留証件を取得して、初めて中国国内で就業することができる。 居留証件を取得していない外国人(すなわちF、L、C、Gビザ保持者)、中国で留学・実習中の外国人、職業ビザを持つ外国人の随行家族は、中国国内で就業することはできない。特殊な場合には、用人単位(雇用主)が本規定に基づく審批手続きを経て「許可証」を申請し、外国人はその許可証をもって公安機関にて身分変更を行い、就業証および居留証を取得した後にのみ就業できる。 また、中国に駐在する外国の使節団・領事館、国連システムやその他国際機関の代表部職員の配偶者が中国で就業する場合には、「外国駐中国使領館および国連システム組織駐中国代表機関職員の配偶者の任職に関する規定」(中国外交部)に従い、本条第2項に定められた審査手続きを経て、関連する手続きを行う必要があります。 許可証と就業証は労働部が統一して作成する。 第九条 次のいずれかに該当する外国人は、就業許可および就業証の申請が免除される。 (一)中国政府が直接出資して雇用した外国人の専門技術者・管理者、または国家機関や事業単位が出資して雇用し、かつ本国または国際的な権威ある技術管理部門・業界団体から高級技術職称または特殊技能資格証明を認定された外国人専門技術者・管理者で、外国専門家局が発行する《外国専門家証》を所持している者。 (二)「外国人の中国における海上石油作業許可証」を所持し、海上石油作業に従事する外国人で、上陸を必要とせず、特殊技能を有する労務者。 (三)文化部の許可を受け、《臨時営業演出許可証》を持って営業性の文芸公演を行う外国人。 第十条 次のいずれかに該当する外国人は、 許可証の申請が免除され、入国後にZビザおよび関連証明書に基づき直接就業証を取得できる 。 (一)中国と外国政府間または国際組織間の協定・協議に基づき、中外協力・交流プロジェクトを実施するために招聘されて中国で就労する外国人。 (二)外国企業の中国常駐代表機構における首席代表または代表。 第三章 申請と審査 第十一条 雇用主が外国人を雇用する場合は、《外国人雇用申請表》(以下「申請表」)を記入し、労働行政主管部門と同級の業界主管部門(以下「業界主管部門」)に申請を提出し、以下の有効な書類を提供しなければならない。 (一)雇用予定の外国人の履歴証明 (二)雇用意向書 (三)外国人を雇用する理由の報告書 (四)当該外国人がその職務に従事するための資格証明 (五)当該外国人の健康状態証明 (六)法律・法規で定められたその他の書類 業界主管部門は、本規定第六条・第七条および関連する法律・法規に基づき審査・承認を行う。 第十二条 業界主管部門の承認を得た後、雇用主は申請表を持参し、所在地の省・自治区・直轄市の労働行政部門、またはその委任を受けた地市級労働行政部門で認可手続きを行わなければならない。 省・自治区・直轄市の労働行政部門、または委任を受けた地市級労働行政部門は、専任機関(以下「発証機関」)を指定し、許可証の発行業務を具体的に担当させる。 発証機関は、業界主管部門の意見および労働市場の需要状況に基づき審査・認可を行い、認可後に雇用主へ「許可証」を交付する。 第十三条 中央レベルの用人単位、または業界主管部門を持たない雇用主が外国人を雇用する場合は、直接労働行政部門の発証機関に申請を提出し、就業許可の手続きを行うことができる。 外商投資企業が外国人を雇用する場合は、業界主管部門の承認を要せず、契約・定款・批准証書・営業許可証および本規定第十一条に定められた書類をもって、直接労働行政部門の発証機関に「許可証」を申請することができる。 第十四条 中国での就業を許可された外国人は、「許可証」および自国の有効なパスポートまたはパスポートに代わる証件をもって、中国の在外使館(大使館、領事館、弁事処)にて Zビザ を申請しなければならない。 第九条第二項に該当する者(=中国海洋石油総公司発行の「外国人の中国における海上石油作業許可証」を持つ者)は、 中国海洋石油総公司が発行した通知書や電報 に基づきZビザを申請する。 第九条第三項に該当する者(=文化部の許可を得た商業公演を行う外国人)は、 文化部の承認文書 に基づきZビザを申請する。 また、本規定第十条第一項に該当する者(=国際協力・交流プロジェクトで来中する者)は、 交流プロジェクト書類 に基づきZビザを申請し、第十条第二項に該当する者(=外国企業常駐代表機構の首席代表や代表)は、 工商行政管理部門の登記証明 に基づきZビザを申請する。 第十五条 雇用主は、雇用した外国人が入国してから 15日以内 に、以下の書類を持参し、当初の発証機関にて外国人の「就業証」の手続きを行わなければならない。 許可証(《外国人就業許可証書》) 被雇用外国人との労働契約書 有効なパスポートまたはパスポートに代わる国際旅行証件 また、この際に 《外国人就業登記表》 にも記入しなければならない。 就業証は、 発証機関が規定する地域内でのみ有効 とされる。 第十六条 すでに 就業証 を取得した外国人は、入国後30日以内に就業証を持参し、公安機関にて 居留証 の申請手続きを行わなければならない。 居留証件の有効期限は、 就業証の有効期限に基づいて決定される 。 第四章 労働管理 第十七条 用人単位は、被雇用外国人と法律に基づき労働契約を締結しなければならない。労働契約の期間は最長で 5年間 とする。契約期間満了により契約は終了するが、本規定第十八条に従い承認手続きを経た場合は更新が可能である。 第十八条 被雇用外国人と用人単位との労働契約が満了した場合、その 就業証は自動的に失効 する。更新が必要な場合、用人単位は契約満了の30日前までに労働行政部門へ契約延長の申請を行い、承認を得たうえで就業証の更新手続きを行わなければならない。 第十九条 外国人が中国での就業期間の延長や、就業地域・雇用先の変更を認められた場合は、 10日以内に所轄の公安機関で居留証件の延長または変更手続 を行わなければならない。 第二十条 被雇用外国人と用人単位(雇用主)との労働契約が解除された場合、当該用人単位は速やかに労働部門および公安部門に報告し、当該外国人の 就業証と居留証件を返納 するとともに、公安機関で 出境手続き を行わなければならない。 第二十一条 用人単位(雇用主)が外国人に支払う賃金は、 現地の最低賃金基準を下回ってはならない 。 第二十二条 中国で就業する外国人の労働時間、休憩・休暇、労働安全衛生、社会保険については、 国家の関連規定に従って実施 される。 第二十三条 外国人が中国で就業する際の雇用主は、 就業証に記載された雇用主と一致しなければならない 。 外国人が発証機関の定める区域内で雇用主を変更する場合で、なお同一職業に従事する場合には、 原発証機関の承認を受け、就業証の変更手続を行う必要がある 。 た、外国人が発証機関の定める区域外で就業する場合や、区域内でも雇用主を変更して異なる職業に従事する場合は、 新たに就業許可手続きを行わなければならない 。 第二十四条 中国の法律に違反し、中国公安機関から居留資格を取り消された外国人については、用人単位(雇用主)は労働契約を解除し、労働部門はその外国人の 就業証を取り消さなければならない 。 第二十五条 用人単位と被雇用外国人との間に労働争議が発生した場合は、 「中華人民共和国労働法」および「中華人民共和国労働争議調停仲裁法」 に基づいて処理する。 第二十六条 労働行政部門は 就業証の年次審査制度 を実施する。 用人単位が外国人を雇用して1年が満了するごとに、 満了前30日以内に労働行政部門の発証機関にて就業証の年検手続きを行わなければならない 。 期限を過ぎて手続きを行わなかった場合、その就業証は 自動的に失効 する。 また、外国人が中国で就業中に就業証を紛失または破損した場合は、 直ちに元の発証機関で紛失届出・再発行・交換の手続きを行わなければならない 。 第五章 罰則 第二十七条 本規定に違反し、 就業証を申請せずに無断で就業した外国人 、または 許可証を取得せずに無断で外国人を雇用した用人単位(雇用主)に対しては、公安機関が「中華人民共和国外国人入境出境管理法実施細則」第44条 に基づき処理する。 第二十八条 労働行政部門の就業証検査を拒否した外国人 、 無断で用人単位を変更した外国人 、 無断で職業を変更した外国人 、または 無断で就業期間を延長した外国人 に対しては、労働行政部門がその就業証を回収し、公安機関に対しその居留資格の取消しを申請する。 公安機関によって出国強制送還が必要とされる場合、その送還費用は雇用主または当該外国人本人が負担するものとする。 第二十九条 就業証や許可証を 偽造・改ざん・不正使用・譲渡・売買 した外国人または用人単位に対しては、労働行政部門が当該就業証および許可証を没収し、不法所得をすべて没収するとともに、 1万元以上10万元以下の罰金 を科す。 情状が重大で犯罪を構成する場合には、司法機関に移送し、法律に基づいて刑事責任を追及する。 第三十条 発証機関または関係部門の職員が、 職権を濫用し、違法に料金を徴収し、職務上の不正行為(えこひいきや不正操作)を行った場合 、犯罪を構成すれば法律に基づき刑事責任を追及する。 犯罪に至らない場合には、行政処分を科す。 第六章 附則 第三十一条 中国の台湾および香港・マカオ地区の住民が内地で就業する場合は、『台湾および香港・マカオ住民の内地就業管理規定』に基づいて処理する。 第三十二条 外国人が中国の台湾および香港・マカオ地区で就業する場合には、本規定は適用されない。 第三十三条 個人経済組織および公民個人が外国人を雇用することは禁止する。 第三十四条 省・自治区・直轄市の労働行政部門は、公安などの部門と共同で、本規定に基づき当該地域の実施細則を制定することができる。その場合、労働部・公安部・外交部・対外貿易経済合作部に届け出なければならない。 第三十五条 本規定の解釈は労働部が行う。 第三十六条 本規定は 1996年5月1日 より施行する。同時に、労働人事部と公安部が1987年10月5日に公布した「居留証件を取得していない外国人および来中留学している外国人の中国での就業に関する若干規定」は廃止される。 📩 実務に関するご相談は、上海MTACまでお気軽にお問い合わせください。 MTACでは、クライアントの皆さまのご要望に寄り添い、さまざまなサービスを提供しております。 月次記帳代行サービス 月次帳簿のチェック 中国子会社の法人設立・登記変更・撤退手続きのサポート 日本語・中国語の翻訳サービス 中国における会計・税務に関するご相談サービス まずはお気軽にご相談ください。 日本語・中国語のどちらにも対応しております。












