中国電子商務法【参考訳】②

最終更新: 1日前


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中国電子商務法【参考訳】②

本法は2019年1月1日付で実施されました。

日本と中国間の越境ECが盛んになっていますので、越境ECに関する中国の法律文書の参考訳を掲載したいと思います。全部で89条ありますので、章ごとに分けて参考訳を掲載いたします。



本法第三条で、『国家は電子商取引の新業態の開発や発展を奨励し~』と中国政府が奨励していることを述べていますので、現時点で越境ECに従事することはチャンスかと思われます。


政策名:中国電子商務法

中国語:中华人民共和国电子商务法

【参考訳】


第二 電子商取引事業者



第一節 一般規定



第九条 本法でいうところの電子商取引事業者とは、インターネットなどの情報ネットワークを通じて商品の販売やサービスの提供などの事業活動を行う自然人、法人、非法人組織であり、電子商取引プラットフォーム事業者、プラットフォーム内の事業者、自らのウェブサイトやその他のネットワークサービスを通じて商品の販売やサービスの提供を行う電子商取引事業者を含む。



本法でいうところの電子商取引プラットフォーム事業者とは、電子商取引において双方若しくはそれ以上の当事者に対してネットワーク上の事業所、取引の仲介、情報発信などのサービスを提供し、独立発展した取引活動を提供する法人または非法人組織をいう。



本法がいうところのプラットフォーム内事業者とは、電子商取引プラットフォームを通じて商品の販売やサービスの提供を行う電子商取引事業者のことです。



第十条 電子商取引事業者は、法律に基づいて市場主体として登録しなければならない。 ただし、自家生産の農産物や副産物、家内工業製品を販売する個人、技能を活かして法律に基づき許可の取得を必要としない簡易な労働活動や小規模で散発的な取引活動に従事する個人は、法律、行政法規に基づいて登録を必要としないものとする。



第十一条 電子商取引事業者は、法律に基づいて納税義務を履行し、かつ法律に基づいて税制上の優遇措置を享受するものとする。



前条の規定により市場主体として登録する必要のない電子商取引事業者は、最初の納税義務が発生した後、徴税および管理に関する法律、行政法規の規定に基づいて税務登記を申請し、かつ真実の内容に基づいて納税申告を行うものとする。



第十二条 電子商取引事業者が事業活動を行う際、法律に基づいて関連する行政許可の取得が必要である場合は、法律に基づいて行政許可を取得するものとする。



第十三条 電子商取引事業者は、人身、財産の安全保護および環境保護の要件を満たす商品の販売またはサービスの提供を行うものとし、法律または行政法規により取引が禁止されている商品またはサービスの販売または提供を行ってはならないものとします。



第十四条 商品の販売やサービスの提供を行う電子商取引事業者は、紙の発票や電子発票などの物品購入証憑またはサービス証憑を法律に基づいて発行するものとする。 電子発票は、紙の発票と同じ法的効力を持ちます。



第十五条 電子商取引事業者は、そのトップページに、営業許可証の情報、その事業に係る行政許可情報、本法第十条の規定による市場主体としての登録を必要としない情報を公示するものとし、若しくはこれらの情報のリンクを表示するものとする。



電子商取引事業者は、前項に規定する情報に変更があった場合、速やかに公示情報を更新するものとする。



第十六条 電子商取引事業者が自ら電子商取引を終了する場合は、30日前までにトップページ上で関連情報を公示するものとする。



第十七条 電子商取引事業者は、消費者の情報入手の権利および選択の権利を保護するために、商品またはサービスに関する情報を包括的、真実的、正確かつ速やかに開示するものとする。電子商取引事業者は、架空の取引や捏造されたユーザーレビューを用いて、虚偽または誤解を招くような商業宣伝を行い、消費者を欺いたり、誤解させたりしてはならない。



第十八条 電子商取引事業者は、消費者の興味嗜好や消費習慣などの特性に基づいて商品やサービスの検索結果を消費者に提供する場合、同時にその消費者の個人的特性に特化していない選択肢を提供し、消費者の正当な権利と利益を尊重し、平等に保護しなければならない。



消費者に広告を送付する電子商取引事業者は、『中華人民共和国の広告法』の関連規定を遵守するものとする。



第十九条 商品やサービスを抱き合わせで販売する電子商取引事業者は、目立つ方法で消費者の注意を喚起しなければならず、抱き合わせの商品やサービスを消費者がデフォルトで同意するオプションにしてはならない。



第二十条 電子商取引事業者は、承諾若しくは消費者と取り決めた方法および期限で、商品またはサービスを消費者に引き渡し、かつ商品の輸送におけるリスクおよび責任を負うものとする。 ただし、消費者が別のエクスプレス物流サービスプロバイダーを選択した場合を除く。



第二十一条 電子商取引事業者が取り決めに基づいて消費者から保証金を徴収する場合、保証金を返還する方法と手続きを明示し、保証金の返還に不合理な条件を設定してはならない。 消費者が保証金の返還を申請し、保証金返還の条件を満たした場合、電子商取引事業者は速やかに保証金を返還するものとする。



第二十二条 電子商取引事業者が、その技術的優位性、利用者数、関連産業を支配する能力、取引における他の事業者の電子商取引事業者への依存度などの要因により市場で支配的な地位を有する場合、その市場での支配的な地位を濫用して競争を排除または制限してはならない。



第二十三条 ユーザーの個人情報を収集・利用する電子商取引事業者は、個人情報の保護に関する法律および行政法規の規定を遵守するものとする。



第二十四条 電子商取引事業者は、ユーザー情報の照会、訂正、削除および解約の方法と手続きを明示し、ユーザー情報の照会、訂正、削除および解約に不合理な条件を設定してはならないものとする。



電子商取引事業者は、ユーザー情報の照会または訂正・削除の申請を受けた場合、本人確認を行った上で、速やかにユーザー情報の照会または訂正・削除を行うものとする。ユーザーが解約した場合、電子商取引事業者は直ちにユーザーの情報を削除するものとする。法律や行政法規の規定、または両者の合意に基づき保存することができるものは、その規定に基づくものする。



第二十五条 法律および行政法規の規定に基づき、電子商取引データに関する情報を提供するよう関係主管部門から求められた場合、電子商取引事業者は提供するものとする。 関係主管部門は、電子商取引事業者から提供されたデータ情報のセキュリティを保護するために必要な措置を講じ、そこに含まれる個人情報、プライバシー、商業機密を厳重に守り、他人に開示、販売、または違法に提供してはならないものとする。



第二十六条 越境電子商取引に従事する電子商取引事業者は、輸出入の監督・管理に関する法律、行政法規及び国家の関連規定を遵守するものとする。



第二節 電子商取引プラットフォーム事業者



第二十七条 電子商取引プラットフォームの事業者は、商品の販売やサービスの提供のためにプラットフォームへの参入を申請する事業者に対し、身元、住所、連絡先、行政許可などの実在する情報を提出し、検証、登録、登録ファイルの作成、定期的な検証と更新を行うものとする。



電子商取引プラットフォームの事業者は、プラットフォームに駐留し商品の販売またはサービスの提供を行う非事業者ユーザーにサービスを提供する場合、本項の関連規定を遵守するものとする。



第二十八条 電子商取引プラットフォーム事業者は、市場監督管理部門の規定に基づいて、プラットフォーム内の事業者の個人情報を報告するものとし、市場主体として登録されていない事業者に法律に基づいて登録申請を促し、市場監督管理部門と協力して、電子商取引の特性上、市場主体として登録申請すべき事業者の登録のために便宜を図るものとする。



電子商取引プラットフォーム事業者は、徴税および管理に関する法律および行政法規の規定に基づいて、プラットフォーム内の事業者の個人情報および税務関連情報を税務当局に報告するとともに、本法第十条より市場主体として登録する必要のない電子商取引事業者に対して、本法第十一条第二項の規定により税務登記の申請を促すものとする。



第二十九条 電子商取引プラットフォーム事業者は、プラットフォーム内の商品またはサービスに関する情報について、本法第十二条および第十三条の規定に違反していることを発見した場合、法律に基づいて必要な処分措置を講じるとともに、関連する管轄当局に報告するものとする。



電子商取引プラットフォーム事業者は、ネットワークの安全かつ安定した運用を保証し、インターネット上の違法及び犯罪行為を防止し、サイバーセキュリティ事故に効果的に対応し、電子商取引の安全を守るために、技術的措置その他の必要な措置を講じるものとする。



電子商取引プラットフォーム事業者は、サイバーセキュリティ上の事故に対する応急措置を制定し、サイバーセキュリティ上の事故が発生した場合には、直ちに応急措置を発動し、適切な応急措置を講じ、かつ関連する管轄当局に報告するものとする。



第三十一条 電子商取引プラットフォーム事業者は、プラットフォーム上で公開されている商品及びサービスや取引情報を記録及び保存し、情報の完全性、機密性、有用性を確保するものとする。 商品及びサービスに関する情報および取引情報は、取引完了の日から少なくとも3年は保存するものとする。法律、行政規則に別段の定めがある場合は、その規定に従うものとする。



第三十二条 電子商取引プラットフォーム事業者は、公開性、公平性、公正性の原則を遵守し、プラットフォームサービス契約や取引ルールを制定し、プラットフォームへのログインやログアウト、商品及びサービスの品質保証、消費者の権利利益の保護、個人情報の保護等に関する権利及び義務を明確にするものとする。



第三十三条 電子商取引プラットフォームの事業者は、プラットフォームのサービス契約および取引ルールに関する情報をトップページに目立つように継続的に表示するか、または上記情報へのリンクロゴを表示し、事業者および消費者が便利にかつ完全に閲覧およびダウンロードできるように保証するものとする。



第三十四条 プラットフォームサービス契約や取引ルールを変更する電子商取引プラットフォーム事業者は、トップページに目立つように公開してコメントを募集し、各関係者が速やかに意見を十分に表明できるような合理的な措置を講じるものとする。 変更内容は、少なくとも実施の7日前までに公開するものとする。



プラットフォーム内の事業者が変更内容を受け入れず、プラットフォームからの撤退を要求した場合、電子商取引プラットフォームの事業者はそれを阻止することはできず、変更前のサービス契約および取引ルールに基づいて、関連する責任を負うものとする。



第三十五条 電子商取引プラットフォーム事業者は、サービス契約、取引ルール、技術等の手段を利用して、プラットフォーム内の事業者の取引、取引価格、他の事業者との取引を不当に制限したり、不当な条件を付したり、プラットフォーム内の事業者に不当な手数料を請求してはならないものとする。



第三十六条 電子商取引のプラットフォーム事業者は、プラットフォーム内の事業者の法律及び法規の違反行為に対して、プラットフォームのサービス契約と取引ルールに基づいて、警告、サービスの停止または終了等の措置を実施し、速やかに公表するものとする。


第三十七条 電子商取引プラットフォーム事業者は、そのプラットフォーム上で自らの事業を行う場合、自らの事業とプラットフォーム内の事業者が行う事業を明確な方法で区別して表示し、消費者に誤解を与えないようにするものとする。


電子商取引プラットフォーム事業者は、自らの事業のためにした表示について、法に基づいて、商品の販売者またはサービス提供者の民事責任を負う。



第三十八条 電子商取引プラットフォーム事業者が、プラットフォーム内の事業者が販売する商品または提供するサービスが、人身及び財産の安全を保障する要件を満たしていないこと、またはその他消費者の正当な権利利益を侵害していることを知っている若しくは知るべきであるにもかかわらず、必要な措置を講じなかった場合、法に基づいて、プラットフォーム内の事業者と連帯して責任を負うものとする。



消費者の生命健康に関わる商品またはサービスについて、電子商取引プラットフォーム事業者が、プラットフォーム内の事業者の資格を審査する義務を果たさず、または消費者の安全保障義務を果たさず、消費者に損害を与えた場合、法に基づいて相応の責任を負うものとする。



第三十九条 電子商取引プラットフォーム事業者は、消費者にプラットフォーム内で販売される商品や提供されるサービスに対して評価する手段を提供するため、健全な信用評価システムを構築し、信用評価ルールを公示するものとする。



電子商取引プラットフォーム事業者は、そのプラットフォームで販売された商品や提供されたサービスに対する消費者の評価を削除してはならない。



第四十条 電子商取引プラットフォーム事業者は、商品またはサービスの価格、販売量、信用度に応じて様々な方法で消費者に商品またはサービスの検索結果を表示するものとする。入札によってランク付けされた商品またはサービスについては、「広告」であることを目立つように表示するものとする。



第四十一条 電子商取引プラットフォーム事業者は、知的財産権保護のためのルールを確立し、知的財産権者との協力関係を強化し、法律に基づいて知的財産権を保護するものとする。



第四十二条 知的財産権者は、自分の知的財産権が侵害されていると見做す場合、電子商取引プラットフォーム事業に通知し、削除、ブロック、リンクの切断、取引やサービスの終了などの必要な措置を講じる権利を有する。 通知には権利の侵害を確立する基本的な証拠を含むものとする。



電子商取引プラットフォーム事業者は、通知を受けた場合、速やかに必要な措置を講じ、プラットフォーム内の事業者に本通知を転送するものとする。適時に必要な措置を講じなかった場合は、プラットフォーム内の事業者と連帯して、損害の拡大部分について責任を負うものとする。



誤った通知によりプラットフォーム内の事業者に損害が生じた場合、事業者は法律に基づいて民事責任を負う。 悪意を持って誤った通知を送付し、プラットフォーム内の事業者に損害を与えた場合、その責任は2倍になる。



第四十三条 プラットフォーム内の事業者は、転送されてきたた通知の受領後、電子商取引プラットフォーム事業者に対して、権利侵害の不存在を示す声明を提出することができる。 声明書は権利侵害の不存在を示す基本的な証拠を含めるものとする。



電子商取引プラットフォーム事業者は、声明書を受領した後、通知送付先の知的財産権者に声明書を転送し、かつ関連する管轄当局に苦情の申し立てや人民裁判所での訴訟提起ができることを通告するものとする。電子商取引プラットフォーム事業者は、声明書が知的財産権者に到達してから15日以内に、権利者が告訴または訴訟を提起した旨の通知を受け取らなかった場合には、速やかに当該措置を解除するものとする。



第四十四条 電子商取引プラットフォーム事業者は、受領した本法第四十二条および第四十三条が規定する通知、声明書、処理結果を速やかに公開するものとする。



第四十五条 電子商取引プラットフォーム事業者は、プラットフォーム内の事業者が知的財産権を侵害していることを知っている、若しくは知ることができた場合には、削除、ブロック、リンクの切断、取引やサービスの終了などの必要な措置を講じるものとする。必要な措置を講じなかった場合には、侵害者と連帯して責任を負うものとする。





↓中国電子商務法

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