上海MTACの太田です。
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【企業所得税】小規模企業に対する、2023年~2024年の税率は5%!

小規模企業を対象に、年間課税所得額が100万元以下の場合に適用される企業所得税率が2022年末に終了したことにより、当該2.5%の企業所得税率は廃止されました。(100万元超から300万元以下の年間課税所得額に対して適用される企業所得税率5%は、2024年末まで引き続き適用されます)
さて、2023年3月に、100万元以下の年間課税所得額に対して、新たに企業所得税率と適用期間が発表されましたので解説いたします。
対象企業
小規模企業(中国語で小型微利企业)。小規模企業とは下記4つの条件を満たす企業です。
① 国家が制限や禁止をする事業に従事していない。
② 年間課税所得額が300万元以下。
③ 就労人数が300人以下。
④ 資産総額が5,000万元以下。
仮に①③④の条件を満たしていても、年間課税所得額が300万元を超えている場合は小規模企業に該当しません。なお、企業所得税の確定申告において、加算調整などにより年間課税所得額が300万元を超えてしまった場合も同様に小規模企業に該当しなくなりますので、注意が必要です。
対象期間
2023年1月1日から2024年12月31日までの2年間。
内容
年間課税所得額が300万元以下の場合、企業所得税率は5%です。
今回の年間課税所得額が100万元以下・・・企業所得税率 5%
現行の年間課税所得額が100万元超から300万元以下・・・企業所得税率 5%
両者をまとめると、年間課税所得額が300万元以下の場合、企業所得税率は5%になります。
規定では、年間課税所得額に25%を乗じた金額に小規模企業の税率20%を乗じて企業所得税を納税する、となっています。つまり、25%×20%=5%となり、実際の税率は5%になります。
【例】年間課税所得額が95万元の場合、4.75万元が納付すべき税額です。
95万元×25%×20%=4.75万元 或いは 95万×5%=4.75万元

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