top of page

【増値税】取得した増値税専用発票が『異常証憑』に認定されたら、どうすべきか?

上海MTACの太田です。

当ブログでは中国の会計・税務・労務に関する規定や実務について解説しております。


当ブログをご覧の皆様におかれましては、中国の会計・税務・労務について知り、中国子会社の財務面のサポートや中国での販路拡大にお役立ていただけると幸いです。

 
【増値税】取得した増値税専用発票が『異常証憑』に認定されたら、どうすべきか?

 上海市税務総局の公式アカウントにて、取得した増値税専用発票が『異常証憑』として認定された場合の税務申告上の処理方法や、どのような状況下で発行された増値税専用発票が『異常証憑』になるのか、また『異常証憑』となる認定基準などについて解説がありましたので、今回紹介いたします。

 ※『異常証憑』とは、増値税の仕入控除の対象となる証憑が税務当局により異常とみなされることです。 

 

 

目次:
1.どのような状況下で発行された増値税専用発票が『異常証憑』になるのか?
2.どのような状況下で、企業が取得した増値税専用発票が『異常証憑』として認定されるのか?
3.『異常証憑』を入手した場合、税務申告上、どのように処理すべきか?
4.『異常証憑』について不服を申し立てるには、どうすべきか?
5.根拠規定


1.どのような状況下で発行された増値税専用発票が『異常証憑』になるのか?

 次のいずれかに該当する増値税専用発票は、『異常証憑』の範囲に含まれます。


(一)納税者が発票発行設備で発行する前の増値税専用発票を紛失または盗難に遭った場合。納税者が発票発行設備で既に発行しているが未だアップロードする前の増値税専用発票を紛失または盗難に遭った場合。

(二)非正規の納税者による、税務当局に未申告または規定に従って納税していない増値税専用発票。

(三)増値税発票管理システムによる照合の結果、『不一致』、『欠落(複写式の発票のうち、一部が抜け落ちていること』、『廃棄』と認定された増値税専用発票。

(四)税務総局や省税務局によるビッグデータの分析の結果、納税者が発行した増値税専用発票について、偽造や規定に従って消費税等を納付していない疑いがあることが判明した場合。

(五)逃亡(消息不明)企業の存続期間中に以下のいずれかの状況が発生しており、その期間中に発行された増値税専用発票。


  1. 商社・・・著しく乖離した名称の商品を仕入れ、販売していること。

  2. メーカー・・・実際には製造や加工する能力がなく、さらには加工の委託もしていないこと。または製造エネルギー消費量と販売量に大きな乖離があること。または仕入れた物品が販売する物品を直接製造するものではなく、さらには加工の委託もしていないこと。

  3. 税務申告することなく逃亡または消息不明になる場合、または申告はするが増値税申告書の関連欄を記入することで税務当局による審査を回避し虚偽の申告をする場合。


※逃亡(消息不明)企業とは、納税義務を履行せず、税務当局の監督下にはない企業のことです。


2.どのような状況下で、企業が取得した増値税専用発票が『異常証憑』として認定されるのか?

 増値税一般納税者が『異常証憑』の仕入控除を申告する際に、同時に以下の状況に該当する場合は、その増値税専用発票は『異常証憑』の範囲に含まれます。


  1. 『異常証憑』の仕入増値税額の合計が、同期間のすべての増値税専用発票の仕入増値税額の70%以上を占める場合。

  2. 『異常証憑』の仕入増値税額の合計が50,000元を超える場合。


3.『異常証憑』を入手した場合、税務申告上、どのように処理すべきか?

 増値税一般納税者が取得した増値税専用発票が『異常証憑』の範囲に含まれる場合は、以下の規定に従って処理します。


(一)未申告の仕入増値税額は一時的に控除が認められなくなります。申告済みの仕入増値税額は、別段の定めがない限り、すべて仕入増値税額の振出(転出)処理を行う必要があります。

(二) 輸出増値税の還付について、未申告または申告済みであるが処理がまだ完了していない場合は、別段の定めがない限り、一時的に輸出増値税の還付処理が認められなくなります。増値税免除・減免・還付方式を適用する納税者が既に輸出増値税の還付を処理している場合は、『異常証憑』の範囲に含まれる増値税専用発票に記載された増値税額について、仕入増値税額の振出(転出)処理を行う必要があります。増値税免除・還付制度を適用する納税者が既に輸出増値税の還付を処理している場合は、税務当局は現行規則に従い、『異常証憑』の範囲に含まれる増値税専用発票に対応する還付済税額を回収します。

(三)消費税の納税者が外部で購入または委託加工により回収した消費税込みの物品を原材料として引き続き課税物品を製造する場合において、その原材料の納付済みの消費税について、控除が未申告である場合は一時的にその控除が認められなくなります。既に控除を申告している場合は、当期に控除が認められる消費税額と相殺し、なお不足額が残る時は不足額を追納します。


4.『異常証憑』について不服を申し立てるには、どうすべきか?

(一)納税者が税務当局による『異常証憑』の認定に同意できない場合は、管轄税務当局に審査請求書を提出することができます。税務当局による審査の結果、現行の仕入増値税額控除または輸出増値税の還付の規定に適合している場合は、納税者は引き続き控除申告または輸出増値税の還付の再申告を行うことができます。消費税控除の規定に適合し、かつ消費税を納税している納税者は、引き続き消費税の控除申告を行うことができます。

(二)納税者信用ランクがAランクである納税者が、『異常証憑』を取得し、かつ増値税の控除申告または輸出増値税の還付申請または消費税の控除を行っている場合は、税務当局の通知を受けた日から10 営業日以内に、管轄税務当局に審査請求書を提出することができます。税務当局による審査の結果、仕入増値税額控除、輸出増値税の還付、消費税の控除に関する現行規定に適合している場合は、仕入増値税額の振出(転出)処理を行う必要はなく、還付済税額の回収はされず、当期に控除が認められた消費税額との相殺を行う必要はありません。


5.根拠規定

『異常な増値税控除証憑の管理等に関する事項についての国家税務総局の公告』(国家税務総局公告2019年第38号)

『逃亡(消息不明)企業が発行する増値税専用発票の認定および処理に関する問題についての国家税務総局の公告』(国家税務総局公告2016年第76号)。

 

【顧問サービスのご案内】 弊社では各種顧問サービスを提供しております。

●月次での記帳代行

●毎月記帳証票と会計データを日本事務所に郵送して頂き、日本事務所内でのチェック

●弊社日本人担当者が3か月に1回訪中し、顧問先様の社内での記帳証票等の往査

顧問先様のご要望にあわせてサービス内容を柔軟にカスタマイズいたします。







閲覧数:18回0件のコメント

Comentários


bottom of page