【個人所得税】企業が一部の従業員のために購入する商業保険は個人所得税の課税対象
- ohtashmtac
- 2019年8月9日
- 読了時間: 4分
更新日:2025年12月26日
こんにちは。上海MTACおよび合同会社MTACジャパンの太田です。
このブログでは、中国における会計・税務・労務の規定や実務について、わかりやすく解説しています。中国現地法人の財務管理のご参考として、また中国での販路拡大の一助となれば幸いです。

目次:
✅1.企業が一部の従業員のために商業保険を購入する場合
✅2.従業員個人が自ら商業保険を購入する場合 ✅3.企業が全従業員を対象として商業保険を購入する場合
✅1.企業が一部の従業員のために商業保険を購入する場合
下記の規定①に基づき、企業が一部の従業員のために購入する商業保険は、個人所得税の課税対象となります。
この場合の税務処理は、企業が保険会社へ保険料を支払った時点で、当該保険料を従業員に対する手当の一種として給与に合算し、個人所得税を計算・源泉徴収のうえ納税します。
近年、企業が駐在員やその家族、または現地採用職員のために中国国内の医療保険へ加入するケースが増えています。これらも、企業が従業員のために負担する商業保険に該当するため、同様に個人所得税の課税対象となります。
📘 参考規定
①『国家税務総局 単位が従業員のために支払う保険関連の個人所得税納付に係る問題への回答』(国税函【2005】318号)
✅2.従業員個人が自ら商業保険を購入する場合
従業員個人が、規定に適合する商業健康保険を自ら購入した場合、下記の規定②および③に基づき、2017年7月1日以降、個人所得税の申告時に、
月額200元
年額2,400元
を上限として、所得控除を受けることが可能となっています。
また、個人が規定に適合する商業健康保険商品を自ら購入し、
かつ、源泉徴収義務者(勤務先)が通常の源泉徴収申告時に当該保険料を控除する場合には、税制優遇識別コード(税优识别码)を記載した保険証券等の証憑を、速やかに源泉徴収義務者へ提出しなければなりません。
📘 参考規定
②『商業健康保険の個人所得税の試行拠点範囲を全国に拡大することに関する通知』(財税【2017】39号)
③『財政部 国家税務総局 保監会 商業健康保険に係る個人所得税政策の試行拠点工作の展開に関する通知』(財税【2015】56号)
✅3.企業が全従業員を対象として商業保険を購入する場合
企業が全従業員を対象として商業保険を購入する場合
企業が全従業員を対象として、規定に適合する商業健康保険を統一的に購入する場合、当該保険料は、いったん各従業員の給与に合算します。
また、当該保険は従業員個人が購入したものとみなされるため、個人所得税の申告時に、月額200元(年額2,400元)を上限として控除を受けることができます。
つまり、個人所得税を計算する際には、社会保険料や基礎控除に加え、商業健康保険に係る月額200元を控除します。
※ 商業健康保険に係る控除額は、月額200元を上限とします。
【注意】一部の従業員のみを対象とする場合
一方で、企業が一部の従業員のみ(例:駐在員やその家族のみ)を対象として商業健康保険を購入した場合は、「全従業員を対象とした統一的な加入」には該当せず、規定に適合しません。
この場合、
・保険料は給与に合算して個人所得税の課税対象となる
・個人所得税申告時の月額200元(年額2,400元)の控除は不可
という取り扱いになります。
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