【中国労務】中国(上海市)の時間外労働と残業代について。
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【中国労務】中国(上海市)の時間外労働と残業代について。

更新日:2021年8月29日

中国販路拡大コンサルタントの太田早紀です。

当ブログでは中国の会計・税務・労務に関する規定や実務について解説しております。



当ブログをご覧の皆様におかれましては、中国の会計・税務・労務について知り、中国子会社の財務面のサポートや中国での販路拡大にお役立ていただけると幸いです。

 
【中国労務】中国(上海市)の時間外労働と残業代について。



 今回は、上海市の時間外労働と残業代について紹介したいと思います。


●中国の法定労働時間に関して

 法定労働時間の上限:1日8時間、1週44時間

●時間外労働に関して

 会社と労働組合(工会)と従業員が話し合い了承した場合、時間外労働をさせることができる。

 時間外労働の上限:1日1時間、特別な場合でも1日3時間、1ヶ月36時間

●割増賃金

(1)労働日:賃金の150%(厳密には賃金の150%を下回ってはいけない)

(2)休息日:賃金の200%(厳密には賃金の200%を下回ってはいけない)

(3)法定休暇日:賃金の300%(厳密には賃金の300%を下回ってはいけない)


【上海市での残業代の計算方法】

   公式・・月額賃金基数÷21.75日×150%÷8時間(1日)×時間外労働時間


月額賃金基数は7,000元(※)の従業員が労働日に20時間の残業をした場合、

7,000元÷21.75日×150%÷8時間×20時間=1,206.90元

※上海市では労働契約書に定めない場合、時間外労働の賃金基数を正常に出勤した場合の

 月額賃金の70%にて確定するという規定があります。


根拠法:中華人民共和国労働法 (全国人民代表大会常務委員会で制定)

中国の法定労働時間に関して(第36条)

時間外労働に関して(第41条)

割増賃金に関して(第44条)



 今回は上海市の残業代の計算方法を例に用いていますが、残業代の計算方法が中国各地で異なりますのでご留意ください。

 

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