【企業所得税】障害者雇用に係る税制上の優遇政策

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【企業所得税】障害者雇用に係る税制上の優遇政策



 昨今、中国国内でも障害者に対する社会的な関心や共感が高まっています。上海市税務総局のWeChat公式アカウントに、障害者を雇用する企業を対象とした企業所得税上の優遇政策について解説がありましたので紹介いたします。



目次:
1:障害者雇用に係る企業所得税上の優遇政策について
2:当該優遇政策の適用要件
3:必要な手続き


1:障害者雇用に係る企業所得税上の優遇政策について

 障害者雇用に係る企業所得税上の優遇政策の内容は、以下の通りです。


  • 企業が障害者を雇用している場合、障害者に支払った賃金に基づく控除に加えて、企業所得税の課税所得額を計算する際に障害者に支払った賃金の100%を控除のために加算することができます。

  • 企業所得税の四半期申告時は、障害者に支払った賃金に基づいて控除額を計算します。

  • 事業年度末の企業所得税確定申告時に、規定に基づいて加算額を算出し控除することが認められています。


根拠:

『障害者雇用に係る企業所得税上の優遇政策に関する財政部や国家税務総局による通知』(財税【2009】70号) 第一条


国家税務総局による『企業所得税優遇政策の実施方法』に関する改定後の公告(国家税務総局公告2018年第23号)



2:当該優遇政策の適用要件

 企業が当該優遇政策を享受するための要件は、以下の通りです。


  1. 企業が、法律に基づいて各障害者と1年以上(1年を含む)の労働契約または役務提供契約を締結していることと、かつ企業が雇用する各障害者が企業で実際に労働に従事していること。

  2. 企業が雇用した各障害者のために、企業が所在する区や県の人民政府が国家規定に基づき基本養老保険・基本医療保険・失業保険・労災保険などの社会保険を毎月全額支払っていること。

  3. 企業が雇用した各障害者に対して銀行などの金融機関を定期利用して賃金を支払い、かつその賃金は企業所在地の区や県が適用する省級人民政府により承認された最低賃金額を下回っていないこと。

  4. 障害者が労働に従事するための基本的な設備が整っていること。


3:必要な手続き

 企業は優遇政策を享受するにあたり、事前の届出は不要ですが、関連資料を調査に備えて保管しておく必要があります。保管すべき資料は、以下の通りです。


  1. 企業が雇用した各障害者のために、企業が所在する区や県の人民政府が国家規定に基づき基本養老保険・基本医療保険・失業保険・労災保険などの社会保険を毎月全額支払っていることを証明する資料。

  2. 現金以外の方法で賃金を支払ったことを証明するもの。

  3. 雇用する障害者のリスト及びその方たちの『障害者手帳(中国語:残疾人証)』または『障害軍人手帳(中国語:残疾軍人証)』。

  4. 障害者と締結した『労働契約書』または『役務提供契約書』。


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