【増値税と印紙税】中国印紙税法の印紙税の計算方法

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【増値税と印紙税】中国印紙税法の印紙税の計算方法

 2021年6月10日、第13期全国人民代表大会常務委員会第29回会議にて『中華人民共和国印紙税法』が採択され、2022年7月1日から施行されます。同時に、1988年8月6日に国務院が公布した『中華人民共和国印紙税暫定条例』は廃止されます。



 本『中華人民共和国印紙税法』は、第五条にて印紙税の課税標準を明確に規定しているため、従来からの争点であった印紙税に増値税が含まれるかどうかを解消するものになっていると思われます。これより、第五条に基づく印紙税の計算方法について解説をいたします。



※しかしながら、2022年7月1日の施行後に実際の計算方法が判りますので、今回の内容はあくまでもご参考程度にとどめてください。

 


1 『契約書』に、増値税額が別途明記されている場合

 

 一般納税人資格保有企業であるA不動産会社は、建設企業と建設工事契約を締結し、建設工事費(増値税含まない)を100,000,000元、増値税額を9,000,000元とし、増値税込みの価格を109,000,000元とする契約書を締結しました。



 契約書には建設工事費と増値税額が別々に記載されているので、契約書に記載されている増値税額を含まない建設工事費を課税標準とし、3万元(100,000,000元×0.03%)の印紙税を申告納税します。


 

印紙税:100,000,000元×適用税率0.03%=3万元

※建設工事契約書の適用税率は、0.03%になります。



2 『所有権移転証書』に、増値税額が別途明記されている場合

 一般納税人資格保有企業であるA不動産会社は、購入者であるB不動産とオフィスビルの売却に関する売買契約(所有権移転証書)を締結し、売却価格(増値税含まない)を10,000,000元、増値税額を900,000元とし、増値税込み価格を10,900,000元とする契約書を締結しました。



 契約書には売却価格と増値税が別々に記載されているので、契約書に記載されている増値税額を含まない売却価格を課税標準とし、5,000元(10,000,000元×0.05%)の印紙税を申告納税します。



印紙税:10,000,000元×適用税率0.05%=5,000元

※土地使用権、家屋などの建物及び構築物の所有権譲渡証書(土地請負管理権及び土地管理権の移転を除く)の適用税率は、0.05%になります。



3 『所有権移転証書』に、増値税額が別途明記されていない場合

 一般納税人資格保有企業であるA不動産会社は、C不動産と住宅物件の売却に関する売買契約(所有権移転証書)を締結し、各契約書で締結した売却価格は増値税額を含む2,180,000元であり、合計5件の契約による売却価格の総額は増値税額を含む10,900,000元でした。

 

 

 各契約書に増値税額が個別に記載されていないため、契約書に記載されている増値税額を含む売却価格を課税標準とし、5,450元(10,900,000元×0.05%)の印紙税を申告納税します。

 企業側で増値税額を算出することは容易ですが、第五条に明記があるため、第五条に基づく必要があります。



印紙税:10,900,000元×適用税率0.05%=5,450元

※土地使用権、家屋などの建物及び構築物の所有権譲渡証書(土地請負管理権及び土地管理権の移転を除く)の適用税率は、0.05%になります。



第五条 印紙税の課税標準は次のとおりとする。

(一) 課税契約書の課税基準は、契約書に記載された金額とし、明記された増値税額は含まない。

(二) 課税対象となる所有権移転登記書類の課税標準は、所有権移転登記書類に記載された金額とし、明記された増値税額は含まない。

(三) 課税対象となる営業帳簿の課税標準は、帳簿に記録されている払込資本金(資本金)と資本剰余金を合計した額とする。

(四) 証券取引の課税標準は、その取引金額とする。



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