【増値税】国内旅客運輸サービスの仕入増値税額控除③
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【増値税】国内旅客運輸サービスの仕入増値税額控除③

更新日:2022年9月29日

中国販路拡大コンサルタントの太田早紀です。

当ブログでは中国の会計・税務・労務に関する規定や実務について解説しております。



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【増値税】国内旅客運輸サービスの仕入増値税額控除③


 2019年4月1日より、増値税改革の一環として仕入増値税の控除範囲が拡大され、『国内旅客運輸サービス』にかかわる増値税も対象になりました。(増値税一般納税者が対象です)当政策は2022年現在も継続しています。

 前2回は対象になる発票についてサンプル発票を用いて紹介しましたが、今回は対象にならない発票について紹介いたします。


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対象にならない発票について

① 国際旅客運輸サービス:

 国内ではないため仕入税額の控除はできません。また香港・マカオ・台湾は増値税率0%が適用されますので仕入税額の控除はできません。


参考規定:【跨境応税行為适用増値税零税率和免税政策的規定】、【中国民用航空国内航線和航班経営管理規定】



② 増値税電子普通発票、尚且つ税率が「不征税」、税額が「・・・」と記載されている発票

 「不征税」は徴収しないという意味であり、仕入税額の控除はできません。



③ 定額発票 

 乗客の身分証情報(氏名、身分証番号(外国籍はパスポート番号))の記載がないため仕入税額の控除はできません。


④ ロールタイプのタクシー発票

 乗客の身分証情報(氏名、身分証番号(外国籍はパスポート番号))の記載がないため仕入税額の控除はできません。


 通常のタクシーではなく滴滴打車などの運輸サービスは「増値税電子普通発票(増値税率明記有り)」を発行することができますので仕入税額の控除ができます。



⑤ 旅行代理店が発行する増値税普通発票

 旅行代理店が発行する増値税普通発票は対象ではありませんので、仕入税額の控除はできません。



 その他「通行費」の増値税電子普通発票は2018年下半期以降も引き続き仕入控除可能です。



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