【個人所得税】2022年からの外国籍個人の個人所得税について

中国販路拡大コンサルタントの太田早紀です。

当ブログでは中国の会計・税務・労務に関する規定や実務について解説しております。



当ブログをご覧の皆様におかれましては、中国の会計・税務・労務について知り、中国子会社の財務面のサポートや中国での販路拡大にお役立ていただけると幸いです。

【個人所得税】2022年からの外国籍個人の個人所得税について

 個人所得税法の改正や外国籍個人の優遇政策の廃止が発表された当初は非常に話題となりましたが、その期限である2021年12月31日をあと数カ月で迎えます。

 そこで、今回は外国籍個人に現行認められている『住宅家賃手当、語学研修費、子女教育手当』に対する優遇政策や廃止による影響について解説しております。

 


■変更点:

 外国籍個人に現行認められている『住宅家賃手当、語学研修費、子女教育手当』に対する優遇政策は、2021年12月31日付で廃止となります。

 2022年1月1日以降は、外国籍個人も追加控除項目と呼ばれる課税所得控除を適用し、個人所得税の課税所得額や個人所得税額の計算をします。

※総合所得以外の所得である一時所得や非居住者所得等は、今回割愛しています。



■廃止による影響:

 これまで外国籍個人は実費精算の範囲内での『住宅家賃手当、語学研修費、子女教育手当』を対象に、実質的には手当であっても外国籍個人の給与に加算しず、会社経費として計上が認められていたことから、その分の個人所得税が免除されていました。

 しかしながら、外国籍個人の『住宅家賃手当、語学研修費、子女教育手当』に対する優遇政策が2021年12月31日付で廃止となることより、2022年1月1日以降は手当として給与に加算する必要があり、これより個人所得税額が増加することになります。



■関連規定:

 個人所得税法改正後の関連優遇政策に伴う問題に関する通知(財税【2018】第164号)

の第七項

〇参考訳は当ページの下部にありますのでご覧ください。


■追加控除項目について:

 子女教育控除・継続教育・大病医療・住宅ローン利息・住宅家賃・老人扶養の6項目あり、外国籍個人にも等しく適用可能です。

 一般的な駐在員や現地採用職員であれば、子女教育控除、住宅家賃、老人扶養の適用がメインになるかと思います。



■追加控除項目を組み入れた際の公式:

 給与×〇カ月-{社会保険料+住宅積立金+基礎控除+追加控除項目}×〇カ月=課税所得額

 課税所得額×個人所得税率-速算控除(※)=個人所得税額

 個人所得税額-前月までに納付した個人所得税額=納付すべき個人所得税額 

 (※)速算控除は〇カ月分ではなく、1回のみ



■個人所得税法改正後の関連優遇政策に伴う問題に関する通知(財税【2018】第164号)の第七項の参考訳:


七、外国籍個人の手当に関する政策

 (一)2019年1月1日から2021年12月31日までの期間、居住者個人の条件を満たす外国籍個人は、個人所得税の追加控除項目の選択、或いは『個人所得税の若干の政策問題に関する通知』(財政部国家税務総局、財税【1994】第20号)、『外国籍個人が取得した関連手当に対する個人所得税の免除に関する通知』(国家税務総局、国税発【1997】第54号)や『香港マカオにおける住宅等の手当のための外国籍個人の個人所得税の免除に関する通知』(財政部国家税務局、財税【2004】第29号)の規定に基づき、住宅手当、語学研修費、子女教育費等の手当に対する個人所得税の免税優遇政策を選択することができます。

 ただし、両政策を同時に適用することはできません。外国籍個人が一旦選択した場合、当納税年度内でその選択を変更することはできません。


 (二)2022年1月1日以降、外国籍個人は、住宅手当、語学研修費、子女教育費手当の優遇税制が廃止され、規定に基づき追加控除項目を適用する必要があります。


【顧問サービスのご案内】 弊社では各種顧問サービスを提供しております。

●月次での記帳代行

●毎月記帳証票と会計データを日本事務所に郵送して頂き、日本事務所内でのチェック

●弊社日本人担当者が3か月に1回訪中し、顧問先様の社内での記帳証票等の往査

顧問先様のご要望にあわせてサービス内容を柔軟にカスタマイズいたします。



37回の閲覧0件のコメント