中国販路拡大コンサルタントの太田早紀です。
当ブログでは中国の会計・税務・労務に関する規定や実務について解説しております。
当ブログをご覧の皆様におかれましては、中国の会計・税務・労務について知り、中国子会社の財務面のサポートや中国での販路拡大にお役立ていただけると幸いです。
税務局のチェック体制が厳しくなりました!
税務局が2019年1月~8月間のデータを基に行った抜き打ち調査より、数千社の企業が個人所得税申告書の記入内容について虚偽の可能性があることを発表しました。今回は2つの事例について紹介いたします。
① 従業員の年齢が16歳以下或いは65歳以上の者が散見された。(該当企業は2755社)
税務局は該当企業に対して、以下の処理を要請しています。
A:該当企業は16歳以下或いは65歳以上を雇用する理由を説明すること。
B:名義等を不正に使用している企業は全ての申告書を削除すること。
(操作方法上、該当従業員を『非正常』にし、また任職日時と離職日時を同時にすること)
そもそも申告書に従業員情報を登録する際、身分証を参照に登録します。身分証番号と生年月日は紐づけされているため、年齢を間違って入力したと人為的なミスは基本的には生じません。
② 賃金給与が3,500元あるいは5,000元、なおかつ基礎控除費用だけ使用し、その他の控除項目がない者が散見された。(該当企業は6284社)
該当企業のうち賃金給与が正しい企業をのぞく企業に対しては、以下の処理を求めています。
A:当該従業員の給与の申告額に誤りがある場合は、企業は月ごとに修正を行うこと。
B: 名義等を不正に使用している企業は全ての申告書を削除すること。
(操作方法上、該当従業員を『非正常』にし、また任職日時と離職日時を同時にすること)
税務局の申告システムの精度が高くなるにつれ、チェック体制も今回の様に厳しくなることが予想されますので、自社で登録している従業員情報等を改めて確認することをお勧めいたします。
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