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【blog】中国の法人税は『5%』!?②【企業所得税】

更新日:2021年8月26日

中国販路拡大コンサルタントをしている太田早紀です。

【パンダでもわかる中国会計税務】シリーズでは、

一般的になじみがなく、また難解に感じられる『中国の会計・税務・労務』を誰にでもわかるようにかみ砕いて解説しております。


この機会にぜひ中国の会計・税務・労務について知り、中国子会社の財務面のサポートや中国での販路拡大にお役立ていただけると幸いです。

 

中国の法人税(中国では『企業所得税』という)は、原則は25%です。

ただし実際は企業の規模や事業内容により優遇税制が採用されています。具体的には小規模企業(中国語で小型微利企業)であれば15%の税率が適用されていました。



なぜ?されていましたと過去形で記載したかと言うと、2019年から2021年の期間はさらに低い税率での優遇税制が採用されていたからです。



どのくらい低いかというと、たったの5%です!

ただし条件があります。

ここでは、企業所得税の概要や条件について解説しておりますので、ご覧ください。



中国の法人税は『5%』!?②【企業所得税】

目次
①概要
②企業所得税5%になるには?
③企業所得税10%になるには?

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①概要:

まず日本の法人税に該当する税金を、中国では企業所得税といいます。

原則では企業所得税率は25%です。

小規模企業(中国語で小型微利企業)の企業所得税率は5%免除され20%です。


5%や10%は優遇政策の一つで、企業所得税の大幅減税です。

中国も2018年以降は景気があまり良くないため、中国政府が特に小規模企業の支援のために打ち出した政策です。


ちなみに1元は約15円です。

100万元は約1500万円、300万元は約4500万円と、このブログではお考えください。



②企業所得税5%になるには?

1事業年度内の課税所得額が100万元未満の場合、税率は5%です。

規定では、年間課税所得額に25%を乗じて課税所得額を減らし、小規模企業の税率20%を乗じて納税額を算出する、と書かれています。

つまり、25%×20%=5%となり、実効税率が5%になります。


 【例】年間課税所得額が95万元の場合、4.75万元が納付すべき税額です。


    95万元×25%×20%=4.75万元

    或いは、

    95万×5%=4.75万元



②企業所得税10%になるには?

1事業年度内の年間課税所得額が100万元以上~300万元未満の場合、税率10%です。



規定では、年間課税所得額に50%を乗じて課税所得額を減らし、小規模企業の税率20%を乗じて納税額を算出する、と書かれています。

つまり、50%×20%=10%となり、実効税率が10%になります。



ここで注意が必要なのは、100万元未満と100万元以上の二段階で計算することです。


 【例】年間課税所得額が280万元の場合、23万元が納付すべき税額です。

    100万元未満と100万元以上の二段階で計算します。


    1)100万元×25%×20%=5万元

    2)180万元×50%×20%=18万元

    5万元+18万元=23万元

    或いは、

   (100万元×5%)+(180万元×10%)=23万元


大幅減税による効果は、中国進出済みの日系企業にとっても資金繰り面などで大きな効果が出ています。



国家税務総局 小規模企業の普恵性所得税減免政策の実施に関する関連問題の公告(国家税務総局公告2019年第2号)

 

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