【印紙税】その都度申告或いは期間ごとに申告について。

更新日:11月1日

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【印紙税】その都度申告或いは期間ごとに申告について。



 上海市税務局の微信公式アカウントにて、印紙税の申告に関するQ&Aがありましたので紹介いたします。

 現行の印紙税の申告方法は一種類ではなく、その都度申告する「単発申告」と四半期や年間単位で申告する「期間申告」の二種類あります。納税者が「期間申告」を適用するには、納税者側から税務局へ申請し認定を受ける必要があります(※)。これより納税者ごとに「単発申告」或いは「期間申告」のいずれを適用しているのか様々です。なお、2022年7月1日の「印紙税法」の実施以降、「期間申告」を適用することになった納税者は2022年10月の申告期間が初回の「期間申告」になります。

※納税者が申請を出してなくても、税務局側から納税者に認定を下す可能性もあります。

  


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目次:
Q1:企業が四半期ごとの「期間申告」との認定を受け申告する場合、当四半期に課税文書が無くても印紙税の申告は必要でしょうか?
Q2:課税文書の作成時に金額が確定していない場合、印紙税の申告は必要でしょうか? Q3:課税契約書を締結したものの履行しなかった場合は、印紙税の還付を受けることができますか?
Q4:契約書の件数が多く、また同一の税目である場合、『印紙税源別明細表』に合算して記入することはできますか?
Q5:課税文書に複数の当事者が存在する場合は、印紙税はどのように申告すべきでしょうか?




 

Q1:企業が四半期ごとの「期間申告」との認定を受け申告する場合は、当四半期に課税文書が無くても印紙税の申告は必要でしょうか?


A1: 必要です。納税者が四半期ごとの「期間申告」との認定を受け申告する場合は、当四半期に課税文書が無かったとしても申告する必要があります。その際の申告は、印紙税額をゼロ元とするゼロ申告をします。


 納税者が所轄税務局から「期間申告」の認定を受けていない場合は、課税文書の作成による課税義務が生じた日から15日以内に印紙税を単発で申告する必要があります。課税文書の作成が無ければ印紙税の申告も必要ありません。


 

Q2:課税文書の作成時に金額が確定していない場合は、印紙税の申告は必要でしょうか?


A2:必要です。

 課税契約書または課税所有権譲渡証書に明確な金額が記載されてなく、その後の実際の決済時に金額が確定する場合は、課税契約書または課税所有権譲渡証書の作成時の最初の申告期間に情況の申告をし、実際の決済後の翌申告期間に実際の決済金額に基づき印紙税の計算をし申告納付します。



【例】

 納税者Cは四半期ごとの「期間申告」を適用しています。

①2022年8月25日:

納税者Cは鋼材の販売数や実際に鋼材を引き渡した時に引き渡し日の市場価格を取引価格として決済することを取り決める内容の売買契約書を1通作成しました。

②2022年10月12日:

契約書に基づき鋼材価格を100万元で決済しました。

③2023年3月7日:

契約書に基づき鋼材価格を300万元で決済しました。


 納税者Cは、①の課税文書の作成時と②③の実際の決済時について印紙税の申告をするために、2022年10月と2023年1月また2023年4月の各申告期間に、以下のように申告を行う必要があります。



【2022年10月の申告期間】

申告すべき印紙税額は、0元 x 0.03% =0元。



【2023年1月の申告期間】

申告すべき印紙税額は、100万元× 0.03%=300元。




【2023年4月の申告期間】

申告すべき印紙税額は、300万元× 0.03%=900元。


 

Q3:課税契約書を締結したものの履行しなかった場合は、印紙税の還付を受けることができますか?


A3:できません。

 課税契約書と課税所有権譲渡証書のために納付した印紙税は、たとえ未履行であっても還付または控除はされません。


 

Q4:契約書の件数が多く、また同一の税目である場合は、『印紙税源別明細表』に合算して記入することはできますか?


A4:できます。

 契約書の件数が多く、また同一税目である場合は、『印紙税税源明細表』に合算して記入することができます。



【例】

 納税者Bは四半期ごとの「期間申告」を適用しています。

 2022年第3四半期に100万件の財産保険契約書を作成し、契約書に記載された保険料(別途記載の増値税を除く)は合計10億元である。

 

 納税者Bは、課税契約書の作成時に印紙税の申告をするために、2022年10月の申告期間に以下のように申告する必要があります。



【2022年10月の申告期間】

申告すべき印紙税額は、10億元×0.1%=100万元。


 

Q5:課税文書に複数の当事者が存在する場合は、印紙税はどのように申告すべきでしょうか?


A5:同一の課税文書が二者以上の当事者によって作成された場合は、各当事者の関与した金額に応じて課税所得額を計算します。

 課税文書に各当事者が関与する金額が記載されていない場合は、課税文書に記載されている金額(別途記載の増値税を除く)を当事者数で同等割にして課税標準にします。


 

Q6:納税者が印紙税の優遇措置を受ける場合は、どのようにしたらよいでしょうか?


A6:納税者が印紙税の優遇措置を受ける方法は、現行の規定に沿って、「自主判断、申告の享受、調査のための関連資料の保管」を実施し、納税者が印紙税の優遇措置を適時に享受できるようにしています。

 また『「中華人民共和国印紙税法」等の関連事項の実施に関する国家税務総局の公告』(国家税務総局公告2022年第14号)の規定より、納税者が印紙税の優遇事項に対して調査用に保管されている資料の真正性、完全性、適法性について法的責任を負うべきであることを明確にしています。


 

その他の関連事項、


一、課税契約書について、納税者が四半期ごとに「期間申告」をしているが、課税契約書を経常的に締結していない場合は「単発申告」を選択することができます。



二、納税者が課税所有権譲渡証書を単発申告しているが、所有権譲渡証書を頻繁に作成することが原因で毎回の作成後に申告することが困難になっている場合は、四半期ごとの期間申告とを選択することができます。



三、課税対象となる営業帳簿は、年間単位で申告納付します。



四、国外の組織または個人が課税文書を単発申告しているが、作成時に単発申告することが困難になっている納税者は、年間単位での申告納付を選択することができます。



五、四半期ごとや年ごとに課税される場合は、納税者はその四半期または年度終了後から15日以内に申告納税しなければなりません。

単発で課税される場合は、納税者は納税義務の発生した日から15日以内に申告納税しなければなりません。



 

【政策の根拠規定】


◆ 『中華人民共和国印紙税法』(中華人民共和国主席令第 89 号)

⇒参考訳【印紙税】中国印紙税法の参考訳 


◆『「中華人民共和国印紙税法」等の関連事項の実施に関する国家税務総局の公告』(2022年第14号)


◆『印紙税の納税期限に関する国家税務総局上海市税務局の公告』(国家税務総局上海市税務局公告2022年第3号)

 

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