【個人所得税】KOLインフルエンサーなどの個人への支払い、『労務報酬』の税金とは?④

更新日:2021年8月25日

中国販路拡大コンサルタントをしている太田早紀です。

当ブログでは中国の会計・税務・労務に関する規定や実務について解説しております。

当ブログをご覧の皆様におかれましては、中国の会計・税務・労務について知り、中国子会社の財務面のサポートや中国での販路拡大にお役立ていただけると幸いです。

 
【個人所得税】KOLインフルエンサーなどの個人への支払い、『労務報酬』の税金とは?④

 中国法人による個人への業務委託のうち、ここ数年のSNSマーケティングの発展もあり、インフルエンサーへの業務委託が増えています

※インフルエンサー:中国ではKOL(Key Opinion Leader)といいます。



 そこで、個人に業務を委託する際の税金(『労務報酬』の税金)について、上海市税務総局による解説も交えて、解説いたします。

目次:
1、労務報酬の概念
2給与賃金と労務報酬の大きな違いとは?
3、労務報酬と経営所得の区別
4、同一の役務項目で連続性があるとき 
5、労務報酬所得・原稿執筆料所得・特許権使用料所得の個人所得税額計算
6、非居住者個人が取得する労務報酬所得の計算方法
7、例を挙げての計算方法の紹介 


4同一の役務項目で連続性があるとき


  • 同一の役務項目で一回のみ(連続性がないとき

 労務報酬所得自体が前提として一回性の収入に属します。これより個人が当該収入の取得をした時に一回とみなします。



  • 同一の役務項目で連続性があるとき

 一カ月以内において取得した収入を一回とみなします。



【例】

 企業が個人で活動する中国人インフルエンサー(KOL)に毎月継続的にSNS拡散するように委託した場合、仮にKOLが同月内に何回かSNS拡散などを行ったとしても、KOLは一カ月以内に取得した収入を一回とみなします。

 SNS拡散業務が月を跨いだ場合や数カ月単位での支払契約の場合も、同様に一カ月以内において取得した収入を一回とみなします。



  • 同一の役務項目ではなく、異なる役務項目があるとき



 規定によると、個人が異なる労務報酬所得を兼ねている場合は、各項目ごとに費用控除し個人所得税を計算する必要があります。

 これより月次での個人所得税の申告時は、各項目ごとに費用控除した後の残額を所得として個人所得税を申告納付します。個人所得税の確定申告時で最終的な個人所得税額を申告し、納付済個人所得税額が多いときは還付申請し、少なかったときは追納します。



【根拠となる規定】

『中華人民共和国個人所得税法実施条例』(中華人民共和国国務院令第600号)第21条第1款

『国家税務総局「個人所得税を徴収する若干問題の規定」の通知』(国税発【1994】89号)



※個人は、営業許可を受けた個人なのか・営業許可は受けてない個人なのか・増値税発票が発行できるのか・税務局に代わりに発行してもらうことができるのか、など多種多様なパターンがあります。そのため、当ブログでは一般論に基づき記載しています。


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