中国販路拡大コンサルタントの太田早紀です。
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「始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎」
私は大学で東洋史を専攻していたため中国の歴史については多少勉強していましたが、現中華の成り立ちに関しては、この本を読むまでイマイチ分かっていませんでした。読み終えた後、帯タイトルの『始皇帝嬴政の「理想」が今も中国を支配している!』には、特に納得してしまいました。自身にとって非常に衝撃的なことでしたので、キングダムから現中華の成り立ちまでを簡単に紹介させていただきます。
『キングダム』とは、紀元前3世紀の古代中国の春秋戦国時代末期を舞台にして、後の始皇帝となる秦王嬴政と、秦の武人である主人公・信の活躍を中心に、秦による中華統一までを描いていく中国時代劇です。2019年には映画化もされているので、ご存知の方も多いと思います。
余談ですが、2019年夏に上海出張した際に、くら寿司でゲットした嬴政のキーホルダーを中国側パートナー企業の子に見せたときに「我们的?(私たちの嬴政?)」と不思議そうに聞かれました。
日本では『キングダム』という漫画が凄く人気で映画化もされていると返したところ、今度はさらに驚いた顔をしていました。(心情的には、日本人が中国史のマンガを作って、更に映画化までするの?という感じだろうと思います。)なお、キングダムは中国では『王者天下』の名称で愛奇芸などの動画配信サイトから視聴できます。映画も配信されているので、見たことがある中国人も多いのではと思います。
さて話を現中華の成り立ちに戻します。現中華を統治するのは中国共産党です。その中国共産党を題材にしたドラマの『可愛的中国』が2019年に中国で放映されました。ドラマでは、国民党(蒋介石)と共産党(毛沢東)が戦った第一次国共内戦を舞台に、共産党初期の指導者たちの思想や理想が描かれています。なお、『可愛的中国』の主人公は毛沢東ではなく、共産党初期の指導者方志敏です。この方は中学や高校の教科書には載っていないため、一般的には余り知られていないと思います。
この『可愛的中国』の主人公である方志敏も『キングダム』の嬴政や主人公・信と同じく、やはり「中華統一」の思想の下に闘っていました。2019年が中国の建国70周年のため政治的な意図は存在すると思いますが、渡邉義浩さん(集英社)の著書「始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎」を読んだ後では、そもそも中国人の思想自体は2019年の今に至っても変わらずに『始皇帝嬴政の「理想」が今も中国を支配している!』のかもしれないと感じます。
「始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎」は、現中華の成り立ちを知るには非常に優れた読みやすい本ですので、中国に興味をお持ちの方はぜひ読んでみてください。
「始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎」
著者:渡邉義浩
発行所:株式会社集英社
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